【赤羽業】転校生の時間・3時間目【暗殺教室】

期末の時間�� ページ39

殺せんせーの教え方がいいから本番までには間に合うけど、数・英・理の進みが速すぎる、と桜井はボヤく。


クラスに馴染むのが早かったうえにいたって普通の年相応な子なのでたまに忘れかけるが、彼女は編入生だ。
こちらへ来てから初めてのテスト、しかも前回のテストでE組はとんでもない妨害を受けたという事実は、余計に不安を与えてしまうだろう。

しかも、今回は絶対大丈夫だ！と胸を張って言えない。


「あーちなみにだな。テストは全員本校舎で受けるんだ。だから理事長がもし手を出さなくても、他の先生が試験中に邪魔してくるんだよ。
音鳴らしたり喋ってきたりさ。」

「タチ悪いね！？」


極めつけはこれだ。分かりきっていることを教えないわけにはいかないが、言ってるこっちがいたたまれない気分になる。テストの妨害を教師がやるなんざ、普通の学校はやった側が怒られるわな。

桜井はこの学校、いろいろ心配だよ…とむっとして自席に座った。


「安心しろ、換気は許されてるから。」


「まあそれは冗談のつもりで……あ、そうだ質問！期末で実技教科の筆記テスト、あるの？」


「おーあるぞ。技術家庭科、保健体育、音楽、美術、きっちり4教科全部な。」


実技教科は教師によって筆記テストの有無が変わる。
桜井が元いた学校ではどうだったのかと尋ねると、美術と音楽は筆記テストがなかったと言われた。


「1年生の時、音楽のテストはあったんだけどね。2年生になったら担当の先生が変わって無くなったんだ。」


「へえ。やっぱそういうのってあるんだな。」



実技教科は難易度も内容も完全に先生の好みに左右されるため、全ての教科を一人の先生が受け持っているE組では点数を取ることは難しいとされている。



「さあさあ皆さん、そろそろ授業を始めますよ。
席についてー！」


今回はとにかく5教科だ。壇上で触手をうねらせているあの先生を殺したいなら、触手(アレ)を無条件で破壊できるというチャンスをみすみす逃すわけにはいかない。

皆の気合いの入り方もいつもと違う。杉野も席につき、教科書を開いた。

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