【赤羽業】転校生の時間・3時間目【暗殺教室】

評価の時間�� ページ28

翌日



朝一でカルマに返そうとカーディガンを持ってきたのに、その当人は昼まで学校に来なかった。

昼食の時間になりご飯を食べ進めている。もしかして今日は休み、もといサボりなのでは…と思い始めたところでドアが開き、赤い髪の少年は教室に入ってきた。



「おはよー」

「おはようじゃねぇだろ昼に来てよ。サボりか？」

「ん？いやいや、寺坂(お前)が水に落としたせいで体調が悪かったんだよ。文句ある？」

「嘘つけ！そんなんで体調崩すタマじゃねーだろ！」


カルマと寺坂も軽口を叩き合えるくらいには打ち解けて仲良く…？なれたようだ。いいこといいこと。

作戦を立てる人間、実行する人間。2人の相性はなかなかいいと思う。
けれど、ここが暗殺教室でなければ結ばれなかった絆なんだろうとも思う。

人と人が繋がることは理屈じゃない。
その場の状況と運に左右されることなんて多々ある。

ーーそれなのに、血の繋がりだけは…。



「カルマ、昼飯は？」

「家で食べてきた。殺せんせーは？」


カルマは席にやってきて教室を見渡してからそう尋ねると、千葉はもう食べ終わって今は職員室だと答えた。

「そろそろ期末も近づいてくるからいろいろ準備するんだと。」

「あー、なるほどね。」


それを横目に桜井はカーディガンを鞄から取り出し、笑顔でカルマに差し出した。


「はい。本当にありがとうね！助かったよ。」


「大したことじゃないよ。というか急がなくていいって言ったのに。」


「天気がいいおかげで乾燥が早いからね〜。急がなくても1日で返せるの！」


今年の夏は、感覚的にだが雨が少ない。傘を持っていることはあまりないし、今までプールが中止になることもそうそうなかった。
まあ正直ありがたい。暑いうえに雨にも降られる天気というのは苦手だ。得意な人の方が少ないだろうけど。



今日も太陽はギラギラと眩しく輝いている。


今日の5時間目は体育だ。しかも基礎能力強化のトレーニング。
夏の昼なんて一番しんどい時間だが、これに関しては日本の学生たち大勢が経験することだから文句も言えない。前の学校でもこの時間の体育はあった。


でも暑いものは暑いんです！


「うー、体育の時間だけ曇っててくれないかな…。」

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