【赤羽業】転校生の時間・3時間目【暗殺教室】

実行の時間�� ページ23

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「寺坂、大丈夫かな。」

「大丈夫だよ。あいつはバカだけど、体力と実行力は有り余ってる。ほら、他人の心配してないでAちゃんも準備して。」

「はあい。あー、制服が悲惨なことになっちゃう…ベスト着てなかっただけマシかぁ。」


寺坂はカルマがたてた作戦の通りに動いている。イトナにタイマン勝負を申し込み、自分の着ていた昨日と同じTシャツを盾に構えた。

こちらは滝の上で待機だ。1人だけワイシャツとスカートでなんか浮いてる。
入るつもりがなかったとはいえ、プールに行くのに何故水着を着てこなかったのだろうと少し前の自分に恨み節を唱えつつ、タイミングをはかる。


イトナの触手攻撃が寺坂の腹にめり込む。桜井自身にはなんのダメージもないというのに、つい痛っ…という声が漏れる。

カルマは、シロは生徒たちを殺すことはしないと予測した。だからといって触手を生身で受けるのは結構な無茶だ。


しかし寺坂は正気を失わず、Tシャツをイトナの触手に巻きつけた。
昨日と同じTシャツ。つまり昨日寺坂が撒き散らした、先生の粘液をダダ漏れにさせるスプレー(殺虫剤じゃないんかい！)の成分をたっぷり浴びたTシャツだということ。

イトナの触手からは粘液が止まらず、彼自身のクシャミも止まらない。

少しでも隙がつくれればなんの問題もない。寿美鈴は殺せんせーに助けられた。


「吉田！村松！お前らは飛び降りれるだろ！！
水、デカいの頼むぜ！！！」


2人はお互いの顔を見てから、しょーがないな、と思い切り水へ飛び込んだ。


「ま、まずい！」

シロが焦り出した。カルマの作戦と思考に間違いはなかったということだ。


「殺せんせーと弱点一緒なんでしょ？じゃあ同じことやり返せばいいだけだ。」


「行くぞ！」

「そーれっ！」

今度は滝の上にいた皆で思い切り水に飛び込む。なるべく水しぶきが大きく上がるように。
そして、イトナの触手目掛けて故意に水をかける。

あっという間にイトナの触手も粘液が出尽くし、すっかり膨らんでしまった。


「！！」

「あーあ、だいぶ吸っちゃったね。殺せんせーと同じ水。あんたらのハンデが少なくなったわけだ。」


ーー楽しそうだなぁ、カルマ…

まるで悪魔の角でも生えてるような、悪戯っ子の表情だ。


「で、どうすんの？俺等も賞金持っていかれるのは嫌だし、そもそもあんたの作戦でみんな死にかけてるし、ついでに寺坂はボコられるし。

まだ続けるならこっちも全力で水遊びさせてもらうけど？」

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