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買い出し組が戻ってきたら、正式に彼女に異動についての通達をするとともに、俺たちの起業計画についても話をした。
すごく驚いてはいたけど、文句ひとつも言わずに秘書検定の話も受け入れてくれた。やっぱり俺の隣に立ってくれるのはこの子しかいないなって。
「あの時助けてもらって、女を引き剥がすのも協力してもらって…俺が振り回してばっかだったのにそれでも彼女にしてくれって言ってきたってことは、わかってるだろうけどこれからも俺はAちゃんを振り回していくわけだ。」
「…堂々と宣言するのもどうかとは思いますが、振り回される覚悟は出来てます。」
「会社の経営なんて当たり前だけど初めてだし、昼間の世界にそもそも慣れてない。迷惑しか掛けないけど、それでもいいの？」
「なに今更弱気になってるんですか。
もう会社はやるって決まってるんでしょう？
しっかりしてください、社長。」
さっきのパソコンのスキルを身に付けなきゃいけないとかもそうだけど。とにかく初めての挑戦の連続で、不安しかない。珍しく弱気にもなってるけど、それをこうしてちょっと棘のある言葉でも鼓舞してくれる彼女がいるから、2人ならなんとかなるんじゃないかって思えるんだ。
「何回でも言うけど、そーいうとこ。
俺にそうやってずばずばもの言ってくれるとこが何より大好き。あと味噌汁。」
「なんで今なんですか！！」
「あ、照れたー。
ってことで、今日は決起集会です。
気合入れるために宮舘シェフ、夕食のご準備お願いいたします。」
いちゃつくなよーってみんなからヤジが飛んだりもして。
彼女だけじゃなくて、こんなに頼もしい仲間たちもいるんだから。
こんな無茶な挑戦だってやってみたいって思えるんだ。
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作者名：しぅ
| 作成日時：2021年5月10日 21時
