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『そうね、両方とも言ってる事は正しいと思う。
でもね、どんなに辛い現実でも、冷たい世界でも夢を見てはいけないなんて誰にも止められない。
だから、好きなだけ信じて夢を見ればいいのよ』
そういい、2人の頭をそっと撫でた。
すると扉のほうから拍手が聞こえ、振り返るとさっきまで男の子達と遊んでいた教授が立っていた。
教「その通りです。
例え、絵本や歴史書、小説に書かれていることが本当の事かは誰にも分かりません。
だから人は信じるのです。それが嘘や偽りであったとしても。
それに、キミたちはまだ子どもです。
大きく自由に夢を見なさい、それは子どもだけの特権ですから」
微笑みながら、少女と同じように近くの子どもの頭を撫でた。
その声に私も、僕も信じると口々に子ども達が言う様子を見て教授と少女は微笑えんだ。
絵本を読み聞かせた子でもたちも、広場を駆け回っていた子達も
皆自分の住む場所へと帰っていった。
最後の子ども達を見送り教授と少女が帰ろうとしたとき、一人のシスターが少女に声を掛けた。
シ「流石教授の教え子さんですね。私感動したんです、昼間の言葉に。
あなたみたいに綺麗な心を持ち慈悲の深いお方は、きっと神に愛されているのですね。
いっそうの事ここで働きませんか、あなたみたいな人が必要なんです。」
何かに祈るように、まるで縋るかのような表情で問いかけた。
『そういっていただきありがたいですが、お断りさせていただきます。
それに、神なんて信じてないですよ。信じるわけない。
もし、神なんてものがいるならば引き摺り下ろして一緒に堕ちてもらいますよ。
こんな世界にした罪を背負ってね？』
そう答えた少女は、
子ども達に見せていた聖女様のような笑顔ではなく、
悪魔のように、まるで何かを誘惑するかのようにどろどろとした微笑をしていた。
少女は何事もなかったの様にお礼を言うと教授の元へと走っていった。
教「シスターと何を話していたんです？」
『たいしたこと話していないですよ。
しいて言うならば・・・。私はシスターには向いていないって話ぐらいです。
私は、慈悲深くも神様のような広い心もありませんから』
教「そうですか、貴女らしいといえば貴女らしい回答ですね。」
教授はそういうと少女、もといAに笑いかけた。
昼間とは一変、肌寒い風が2人の頬を撫でる。
風によってゆらゆらと揺れる秋桜はどこか寂しさを感じさせた。
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ピエロ(プロフ) - いちごみルく。さん» コメント頂きありがとうございます。そう言っていただけでとても有難く思います。更新頻度は高くないですが気長に読んでいただけると幸いです!暗号はヒントを出すつもりですのでそれを見ながらまた考えてみてくださいね。これからもどうぞよろしくお願いします (2021年7月2日 20時) (
レス) id: ad7d4cd562 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみルく。 - 図書館で当たりの本を見つけた時のような、ワクワクしたようなキモチで読めました！暗号全然わからない…応援してます！ (2021年6月24日 22時) (レス) id: 16a7a41fba (このIDを非表示/違反報告)
ピエロ(プロフ) - ちなみに、短編にもならない作品をツイッタで書いてる時があります。ただ単に面白みもないアカウントですが興味がありましたらごらんいただけると幸いです！ アカウント：＠piero_syousetu (2020年12月9日 22時) (レス) id: 05184b55a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピエロ | 作成日時：2020年7月17日 0時
