64話 ページ16
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「俺も気づくのに時間かかったし、人のこと言えないけどさ、今のままじゃ絶対後悔するよお前。」
「……。」
ぐうの音も出ないその突き刺さる言葉が罪の意識を鮮明にさせていく。
そんな事、私が一番わかってるよ。
今のままじゃ駄目なんだって、だから、だから…!
「だから、今戦ってるの…!同情するならそこどいてよ。」
「…ふうん、ならいいや。ここ潰されちゃ困るんだよね、だから残念だけど通さないよ?」
しばらくお互い眺める形で相手は片手にハンドガンを、私は片手にナイフを。
影が差し込むその瞬間二人が飛ぶ。
ハンドガンを盾にナイフの攻撃を防がれると火花が散る。力勝負は不利だと悟った私は後ろへ下がる。
止められた反動が手首に振動として伝わってびりびり痺れる。
手首を軽くひねると感覚を確認してる瞬間目の前に赤く染まった私を映し出すように瞳が目の前に迫っていた。
瞬時に屈むと後ろからの殺気に瞬時に反応しナイフを持ち変え後ろに突きつける。
その時、こめかみに当てられたハンドガン。
彼の頬にはつう、と血が垂れていた。
「…うっわ、いってぇ。…久し振りに人に切られたかも。」
「ふざけないでください。本気でやればいいじゃないですか。」
「え〜、だぁって、本気じゃない人に何で俺が本気でやらなきゃいけないの?」
「え?」
「分かってないんだ?俺がカラ松の知り合いだから?まあ知らねえけど、もう一つ当ててやろっか?本当はここのボス、殺す気ねぇだろ。」
その言葉にひゅっと息を呑む。
瞳孔が大きく開く感覚。
「その顔当たりってとこ?」
「ち、違う…!」
「……はあ、馬鹿だねぇ。ほら周り見てみ?お前が
辺りを見渡す、手を見る。
その手は赤くなんて染まっていなくて、月に照らされて白く輝いていた。
「もう、見栄張るのやめたら?辛いだけだって。」
そんな言葉に溺れてしまいたいと何度思ったことか。助けてと手を伸ばしたい衝動に駆られたけれどこの人に頼っちゃダメなのは一番知ってたから、首を横に振った。
「……ここのボスを殺さないと妹が危ないの。」
「で?殺せんの?」
「…無理。」
「…はあ〜ッ、しゃあねぇな!ここまで傷入れた奴初めてだし…ちょっくら協力してやるよ。」
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新門アカツキ(プロフ) - かっこよ...っ!もうムリ...辛い...。あんなカッコイイオーナー書ける(描ける)様になりたいよー(泣) (2018年6月13日 20時) (レス) id: d9194b6661 (このIDを非表示/違反報告)
大天使 - んんんんんんめっちゃ続き期待…!!!こんな面白い展開初めて…毎日確認しにここに来ますね(笑)更新楽しみにしてます!頑張ってください…!!! (2018年4月7日 23時) (レス) id: 1297ac7e3b (このIDを非表示/違反報告)
あるてぃめっつ(プロフ) - いいとこでお話が……!夢主ちゃんは散るには勿体ないのでカラ松さん早く助けて…!!更新楽しみにしてます!評価……評価が足りない…… (2018年4月1日 10時) (レス) id: 3614360162 (このIDを非表示/違反報告)
ゐち(プロフ) - 来夢*゚さん» 元シバ、ゐちです!フレ、フレ、ラムちゃーん!頑張れ頑張れおーーっ! (2018年4月1日 2時) (レス) id: 1c78cabc1b (このIDを非表示/違反報告)
来夢*゚(プロフ) - シバさん» シバさん毎度毎度コメントすっごく嬉しいですっ、ありがとうございますー!面白いだなんてそんなそんな…!笑 応援頂けたので全力で頑張りマッスル! (2018年3月31日 21時) (レス) id: 522dbc585e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:来夢*゚ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/raimu2/
作成日時:2018年1月23日 17時