ネコチャン、遊びましょ (ページ5)

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猫熱中症

間髪入れずに表示された検索結果を見る限り、やはりこの判断は正解だったらしい。

『やっぱあるよね〜、哺乳類だし。』

となれば、早いところ必要なものを調達して帰らないと。

軽やかに指を滑らせ、すいすいと流れていく画面を追って忙しなく動いていた瞳がふと止まった。

あぁ、これか。

『とりあえず水分補給、でそれから体を冷やす。
軟水のミネラルウォーター...は、まぁいろはすでいいか。』

手近な自販機のボタンを押し、転がり落ちてきた透明なペットボトルを掴んだ。
水滴がヒヤリとした感触と共に指を伝っていく。
一瞬気持ち良さげに目を細め、でもすぐに立ち上がって、くるりと反転した。

引っ掴んできたスポーツバッグには未使用のタオルもあるし、いざとなれば親にでも報告して動物病院に相談すればいい。
これがただの野良猫なら流石にここまではしないが、でもチョコちゃんだけは特別だ。

額に滲んだ汗を拭って、Aは来た道を戻り始めた。