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コ「え!?
あ…あれ…!?」

起き上がったコナンは混乱しながら辺りを見渡す


そこは公園だった

木陰にあるベンチに寝かされていたらしい



「大丈夫かい?
喉乾いてるよね?」

混乱しているコナンの隣に座るA

買ってきてくれたらしい缶ジュースを手渡す



コ「あ…あり…がと…」

Aに言われ確かに喉の乾きに気づいた

ジュースを受け取りぐいっと飲み一息つく


しかし次に込み上げてくるのは焦りで



コ「あの…Aさん…?
俺一体…」
「…ねぇ
コナン君」
コ「!」

困惑気味にコナンがAに話しかけた時

Aがコナンを呼んだ




「君は私を気にかけてくれるけど…
本当に気にかけておかないといけないのは
君なんじゃないかと私は思うよ」
コ「え…?」

前方に顔を向けたままそう言うAに

コナンが声を出す



「私は何があっても
最終的にはどうにか出来るんだ」

それはどういう意味なのか

コナンは疑問に思った

口を開こうとして



コ「…!」

自分を映したAの瞳に

言葉を止めた









「…どうにか出来たかい?
コナン君は あの中で」


発されたその言葉に

コナンは何も言えなかった



あの火の中で


自分は助かるすべを


見つけられなかった




「…何が危険か知らないといけないのは
君も同じだよ」

自分を見てくる真っ直ぐな桃色の瞳に

コナンは目を逸らせない





「自分の力を過信して
命を落とすような事だけは
絶対にあったらいけない」


諭すように

ゆっくりと言われたその言葉

ズシリと

コナンの胸に重くのしかかった




コ「…!」

ふと

Aの瞳が柔らいだ








「…無事で良かった
…本当に」


そしてそう


優しく落とされた言葉


コナンの瞳が揺らいだ



コ「っ…ご…めん…」

Aから目を逸らし俯き

少しだけ震えた声で

やっとの思いでそう言うコナン



そのコナンの頭を

Aが優しく撫でた








.









コ「…ところで…Aさん…」

それから少しして落ち着いた頃

コナンがAに話しかけた



コ「…どうやって…あそこから…?」

遠くで聞こえるサイレン

恐らくあのビルはまだ消化活動中だ

あの時コナンがどれだけ必死に探しても逃げ場なんてどこにも無かったビルの室内

それなのにこの状況

しかも警察でも病院でもなく公園

恐らくAは誰にも見つかる事無くコナンをあそこから連れ出した

それは誰の助けも借りずここまで逃げ出したという事

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sou(プロフ) - 尊い♡♡ (2022年3月22日 23時) (レス) @page49 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - 毎回の裏話好きです♡こんなに素晴らしい作品書けるの才能!!!凄いです!! (2022年3月22日 23時) (レス) @page1 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
yukari20164(プロフ) - とても面白いです。皆さんなんでこんなに面白い小説書けるのかなあと思います。 (2019年12月23日 19時) (レス) id: 9829adedfb (このIDを非表示/違反報告)
shoko0619(プロフ) - 零と睡蓮結ばれてほしいです。 (2019年10月3日 22時) (レス) id: 9301928d42 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - はじめまして。凄い面白くて素敵なお話です。一人称は読んでて違和感などなかったので変えても変えなくてもどちらでも良いと思います☆更新楽しみにしてます! (2019年9月28日 7時) (レス) id: 3d2c2e3b7f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サクヤ | 作成日時:2018年12月14日 23時

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