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「だからそこまで威力は無いはずさ
多分」
降「“多分”」
「何かあって私が死んじゃってもいいのかい?」

にこっとそう言ってくるA



降「…そんな事言われたら駄目だとは言えないだろ」
「ついでに言うと私が何か間違えたとして日本がまるごと無くなるような事態になったら大変だしね」
降「いや何をどう間違えたらそんな事態に陥るんだ」
「例えばの話さ」
降「例えの規模がおかしい」

しかし考えてみればAがどれ程までの魔法を使えるのか降谷は知らない

Aの魔法の威力も限度も知っておくにはいい機会かもしれない



降「(…いや…待てよ)」

しかしある事を思い出した

あれはAが誘拐された時

Aが魔法を使った後の荒れ狂ったような部屋の惨状

あの時Aはあれで“大分抑えた”と言っていた


あれで“大分抑えた”と言っていた(2回目)


降谷は急激に不安になった



降「…大丈夫なのか?」
「大丈夫さ
日本が消滅するような問題にはならないよ」
降「なったら泣くぞ」
「それは嫌だなぁ
けど安心しておくれよ
万が一何かあってもこの山が吹き飛ぶ程度さ」
降「ちょっと待てそれはそれで大問題だ」
「まぁ加減はするよ」

そう言ってAはペンを取り出すと宙に円を描いた



降「!」

するとそこにポワッと八芒星が浮かび上がり

その八芒星から杖が出てきた



降「待て何だその魔法今その杖どこから出した」
「家から空間を移動させたのさ
転送魔法の応用だよ
常に杖を持ち歩くわけにはいかないから出来るようにしておいたんだ
強めの魔法はペンだと折れちゃうし」
降「(本っっっっ当にどうなってんだこの子の仕組みは)」

いくら魔法使いとはどういうものか聞いて理解したつもりでも完璧に理解する事は一生出来ないんじゃないかと降谷は思った



「今が夜で良かったよ
そのうえ人もいない場所だしね
さてと」

そう言ってAはシートベルトを外し窓を開ける



降「!?」

そして窓に足をかけたAに降谷はぎょっとした



降「待て待て待て待て!!
走行中に何窓から出ていこうとしてんだ!!」
「零お兄さん前見て運転しないと危ないよ!」
降「いやどう見ても危ないのはお前だ!!」
「このまま止まらないで突っ切ってね零お兄さん!
巻き込んじゃったら困るから!
ある程度通り過ぎたら止まっていいよ!」
降「人の話を聞け!!
おいコラ!!A!!」

降谷の怒鳴る声も聞かず

Aはトンと車の上に飛び乗った

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sou(プロフ) - 尊い♡♡ (2022年3月22日 23時) (レス) @page49 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - 毎回の裏話好きです♡こんなに素晴らしい作品書けるの才能!!!凄いです!! (2022年3月22日 23時) (レス) @page1 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
yukari20164(プロフ) - とても面白いです。皆さんなんでこんなに面白い小説書けるのかなあと思います。 (2019年12月23日 19時) (レス) id: 9829adedfb (このIDを非表示/違反報告)
shoko0619(プロフ) - 零と睡蓮結ばれてほしいです。 (2019年10月3日 22時) (レス) id: 9301928d42 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - はじめまして。凄い面白くて素敵なお話です。一人称は読んでて違和感などなかったので変えても変えなくてもどちらでも良いと思います☆更新楽しみにしてます! (2019年9月28日 7時) (レス) id: 3d2c2e3b7f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サクヤ | 作成日時:2018年12月14日 23時

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