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★お花  ころんくん ページ17

茶漬け 様! ありがとうございます!

- 意味、伝わるかな? -


 コンコン。

 控えめにドアがノックされたと思ったら、

顔を覗かせたのは彼氏のころんくん。

『来てくれたの!』

「ん、まぁね」

 ちょっとした病気で、近くの病院に

入院している貴方。

 ころんくんは心配なのか、毎日のように

お見舞いに来てくれます。

 いつものようにベッドに少し腰かけ、

リュックサックの中を漁るころんくん。

「これお菓子。

 好きでしょ?」

 出したのは、貴方が前に好きだと

言っていたお菓子。

『覚えてくれてたの?』

 てっきり忘れているのかと思ったけど。

「まぁ一応、彼氏……ですから」

 かっこいいこと言ってるけど、

耳真っ赤。

 恥ずかしくなったのか、お菓子の

袋を開けて貴方の口に突っ込む彼。

 自分もちびちび食べながら、今日

学校で何をしたのか話してくれます。

「で、学校はこんなだったけど。

 ももかは僕がいないとき何してんの?」

『んっとね、私は本読んでる!

 あのねっ!今読んでる本は』

 本の魅力を語り出す貴方。

 彼はそれを嫌々ながらもしっかり

聞いてくれます。

『どう?面白そうでしょ?』

「ん?あ。あぁ、そうだねー(棒)」

『あ!絶対聞いてない!』

「だって僕興味ないもーん」

 ベッドにごろーんと横になる彼。

 私も座ってるから、地味に

膝枕している状態。

「今はどこまで進んだの」

 至って興味無さそうだったのに、

聞きてくれる優しいころんくん。

『えーと、』

 でも貴方は思い出せなくて、しおりを

挟んだページを開きます。

『あ、』

 そのときに落ちたしおり。

「いてっ、」

 彼の顔面にヒット!

『ごめんっ!大丈夫?』

「んー、まぁ大丈夫」

 額をサスサスしながら、しおりに目を

やるころんくん。

 見た瞬間、顔を真っ赤にさせました。

「…お前さぁっ!」

 乱暴にしおりを渡しながら、叫んでます。

『あ、』

 そうだった。

 このしおり、実は押し花で綺麗な青色の

花が押されてるんです。

 実は付き合った当初、ころんくんが

私にくれたしおり。

 そろそろ三年だけど、ちゃっかり愛用してます。

 ふふ、と笑うとバツが悪そうに舌打ちをひとつ。

 でも、ちゅっとおでこにキスをしてくれます。



「今度。新しいの作ってやるよ」






  fin.



ネモフィラ : 可憐

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作者名: | 作成日時:2020年2月10日 19時

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