甘々苺と恋しません？２ (ページ19)

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★風邪　　るぅとくんページ19

柴犬/しぃ水犬/みぃ@青友同盟様！ありがとうございます！

- 同時は辛いです。 -

「ももかちゃん！口を…開けてください！」

『やらぁ！』

　ベッドの上でジリジリと近寄ってくるのは、彼氏のるぅとくんです。

　右手には貴方が恐れる物を持っています。

　折角のデートの日、発熱で寝込んだ貴方たちカップル。

　病院にも行って、薬も貰ってきました。

　二人でてんやわんやしながら料理も作って、今は食後の薬を飲む時間です。

　でも、

『薬は嫌いなの、！』

　貴方は大が付く程の薬嫌い。

　るぅとくんはそんな貴方に薬を飲ませようと、頑張ってくれています。

「お薬飲んだら、明日はもっと楽になりますよ？頑張ってください、ももかちゃん。

　……ゴホッ！」

　さっきみたいに、貴方がやだーと言おうとした時、彼が咳き込んでしまいました。

　よく見ると、彼も顔が赤いし、息遣いも荒くはぁはぁ、と息切れも起きています。

　お昼を食べてから、貴方に薬を飲ませようとしてくれていたので、自分の分を飲んで

いない彼。

　これに気づいた貴方は、もう嫌だとは言えないです。

『…頑張って飲む』

「ほんとですか！えらいです、ももかちゃん」

　よしよしと、まるで子供のように優しく頭を撫でてくれる彼。

　いつもより体温はとっても高いけど。

　その手に安心もします。

　彼の応援を横で受けながら薬を飲んだ貴方。

　幼稚園生みたいって笑われるかもしれないけど。

　呆れられるかもしれないけど。

　彼に、るぅとくんに褒めて欲しくて

　＇頑張ったよ＇

そんな目で彼を見ると、

「よく頑張りましたね。僕、頑張ってる子、好きですよ」

　頭を撫でてから、しっかりと抱きしめてくれました。

　でも、いつまで経っても抱きしめたまま動かない彼。

　耳を立てると、すぅすぅと可愛い寝息が聞こえてきました。

『…ありがとう』

　静かにベッドに寝かすと、貴方はチュッと頬にキスを落としました。

　それから貴方も横になって、次起きた時には少しでも良くなっていると信じてしっか

りと寝ます。

　彼が起きているとも知らず。

「(えっ！キス？！

　ももかちゃんからキス！？

　やばい、寝れないっ！)」

　それから貴方はすっかり良くなりました。

　でも、彼がまだ長引いています。

　彼がしてくれたように看病してあげてください。

　でも彼は貴方が側にいるだけでいいみたいですけど。

　 fin.