★幼児化してたら 莉犬くん ページ18
- ちっちゃくなっちゃった！ -
『え、これぇはしゅごい』
お風呂上がり。仕事での疲れが溜まって、浴槽で少し寝てしまった私。
彼氏の莉犬くんが起こしてくれたんですが、起きたらなんと体が小さくなっているのです！
「ももかー、大丈夫ー？
また、寝てない？」
あ、莉犬くんだ！
『りぃぬくん！
たしゅけて！』
精一杯の大声で助けを求める。
「ど、どうしたの？！
開けるよ！？開けるからね！？」
確認をされてから、ドアが開くと、目を点にした彼。
「えっ、ももか、？
マジ、で……。
どうしたの？」
私は未だ放心状態の彼にお風呂から出してもらい、着替えながら事情を必死に説明した。
「何、それ…。
……ファンタジーだねっ！！！」
真剣に悩んでくれているんだと思ったら、目をキラッキラッさせて小さくなった私を見つめてき
た。
『え、？』
「わあぁ、ほっぺぷにぷにだぁ〜！
顔も体も全部小さいねぇ〜！
ちっちゃくなっても可愛いねぇ〜！」
そう言って、体全体を突っついたり、伸ばしたりして遊んでいる。
『りぃぬくん、お手手つゅめたいよぉ〜』
「っ〜〜！！」
涙目になりながら、莉犬くんを睨むと、彼は顔を真っ赤にさせてソファのクッションを殴り始め
た。
「(なんなんだ、あの可愛い生物は！
神様ありがとう！俺にももかの幼少期を見さしてくれて！)」
どうしたんだろう、莉犬くん…。
いや、しかし、
『うゅ〜。おにゃかへった』
グゥーとお腹が鳴った。
「あっ、ご飯食べよっか、おいで」
そう言って、手招きしてくれる莉犬くん。
『たべる、たべる』
トテトテと効果音がつきそな歩き方。
「はい、あーん」
莉犬くんのお膝に乗って、カレーライスがのったスプーンを口に近づけてもらう。
『あ〜ん、！
……おいちい！』
「っ〜！
良かったねぇ〜！」
頭を撫でてもらって、全て完食し終えるとソファーで映画でも見ようということになった。
『んぅ〜、』
映画の半分程見たところ。小さい体ということなのか、眠くなってきた。
「ももか、眠くなってきちゃった？
寝る？」
聞きながら、ブランケットをかけてくれた莉犬くん。
その暖かさに溺れて、私は眠った。
「おやすみ、ももか」
次の日、体は元に戻っていました。
fin.
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作者名：旭 | 作成日時：2019年12月19日 23時
