einHundert und vierzig ページ8
「行けラファエラ、好きなようにやってみろ」
『うん』
宣言通りお兄からボールが来た
と、同時にさっきのDFが距離を詰めてくる
「アンタには俺がマーク着くって言っただろォ
体格的にも俺のが完全有利、ちょろちょろ避けんのが関の山なんだって！」
『うっせぇクソ黙れ、思考の邪魔だ』
口ではああ言ってるけど、正直コイツの言う通りなのが悔しい…
真っ向勝負し掛ければ私が負けるのは確実だから
私は目の前の敵から逃げる事しかできない…
でもそれはとっくの昔に振り切った
フットボールの世界で私が不利だって言うのは
どうしたら私はこの場で自分の価値を証明できるのか…
ディフェンス1枚抜いて一歩先に出るビジョンは見えてるんだ
でも内に入れば次後ろから複数のプレスが来る
かといって外からじゃ私が攻める時やりづらいし…
こうしてる間にも私への警戒は強まる一方、体格差的にもボールキープするのもキツくなってきた＿
「ラファエラ！一旦出してください！
今は分が悪いって貴女ならわかってるでしょ！？立て直しましょう！」
『いやだ！！出さない！』
やだ、そんなの…絶対に！
私がコイツに勝って
お兄に貰ったチャンスをモノにして、期待に応えて見返して…！
役に立つって証明するんだ！
道は確かに見えてるのに…！
でも、何が正解なのか分かんないんだよ…
誰か教えてよ…！
私には何が足りてない！？
絶対なにかある筈なんだ…今までの中に、私の求めてる答えは…
『…ぁ……』
“今のお前は欲張りすぎ”
…そうだ、“足りない”んじゃない…
”多すぎる“んだ
“お前が今一番夢中になれることは何だ”
私が今一番夢中になれるのは…
”＿＿＿＿＿＿＿＿＿“こと
だったら、進むルートは…
『もう私には触れられないぞ、悪魔め』
私がラファエルならこいつはアスモデウスか…？
丁度いい、守備よく罠に掛けてやるよ
中央突破だ
コイツら私の体格見て中央から無理やり突破することは無いって見切りつけてる
外へのパスルートは警戒されてるのか、道が暗いんだ
まず私がパス出して抜けてくと思ってる時点で間違ってるよ
中は無いっていう予測を逆手にとって外に出る＿フリ
「お、サンキュ＿」
『それは私の台詞、君すごく分かりやすかった
ありがとじゃあね』
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白昼夢(プロフ) - らむねさん» 以前もコメント送ってくれた方ですよね！そういったコメント貰えるだけで書く気力になっています！頑張ります！！ (2023年3月24日 12時) (
レス) id: 5ec7d98280 (このIDを非表示/違反報告)
らむね - 続編おめでとうございます！！この小説ほんっとうに良きですね・・！無理しない程度に頑張ってください！！ (2023年3月24日 8時) (レス) id: 41465224bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白昼夢 | 作成日時：2023年3月24日 1時
