einhundert acht und sechzig ページ46
「被ってんじゃねぇか、ブラコン」
『黙ってゲスナー』
しょーがないじゃん
人生の時間、通算したらお兄と話した時間が一番長いよ私
そりゃ言動も似てくるって…
お兄のクリアでこちらは一気に形成が逆転する
いつもの戦術ならここから＿
『GOネスくん』
その思考じゃ、まだお兄には…いや
私にだって勝てやしないよ
このボールは、きっと君には運ばれて来ない
だったら今は
よく学んで、よく視て＿
お兄を越えるべき壁とするのなら、まずは敵を知る事からだね
ネスくんとお兄のペアでボールを運んでるんだから
さっきの横取りみたいな、よっぽどの事がなければこれは決まる
ワンツーで1枚抜いてから敵陣に単身突っ込んで行くお兄
ま、
それは“
と、言わざるを得ないな
目の前にはGKを合わせて6枚の敵DF
そんな中ネスくんからパスが来て、ワントラップ
『よし1点』
私がそう呟くと同時に、お兄が蹴ったボールはゴールネットに突き刺さった
コートからもベンチからも、驚きの声が上がる
確かに、あのシュートは凄い
誰にでもできる様な技じゃない
ノアさんも認める右足の振りの速さと、努力で身につけたキック精度があってこそ
でも、今のプレーで凄かったのはソレだけじゃない
そのことに、一体このプレーを見ていた人間の何人が理解できたんだろうか
あぁ…やっぱ凄いなぁお兄ちゃんは
いつになったら、私はあの人に勝てるんだろ…
憧れのフィルターを通して見てるせいで、未だに勝てるビジョンが
…見えないんだ、私には
見えないからこそ、見てみたい…
私じゃダメならもっと別の
同じ野望を抱く原石たちに、私の夢を託したい
「ありがとうカイザー…」
『…ん？』
ぁ、私じゃなかった
世一くんから聞こえた感謝の言葉“カイザー”っていう名前だったから驚いたけど、向けられたのはコートの中…
あれだけ嫌ってたのに急にどうして＿
「お前を潰す、希望しか視えねぇわ」
…！
あぁ、そういう…
…何か掴んだんだね、世一くん
「おいブラコン、あのイキリ野郎になんか仕込んだのか」
『なぁんも？
ただ…ちょこっとアドバイスはしたかもね』
それも捉え方によっては役に立たない妄言…
でも、あんな事言ったんだ
期待したって良いんだね？
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白昼夢(プロフ) - らむねさん» 以前もコメント送ってくれた方ですよね！そういったコメント貰えるだけで書く気力になっています！頑張ります！！ (2023年3月24日 12時) (
レス) id: 5ec7d98280 (このIDを非表示/違反報告)
らむね - 続編おめでとうございます！！この小説ほんっとうに良きですね・・！無理しない程度に頑張ってください！！ (2023年3月24日 8時) (レス) id: 41465224bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白昼夢 | 作成日時：2023年3月24日 1時
