einhundert acht und fünfzig ページ26
『おに、いちゃ……』
あんなに言いたく無かったのに…
いざこの人を前にすると隠したい事がするする出てくる
『わた、私が我慢してれば…全部丸く治ると思って…！
こんな私でも、っ…ちゃんと…みんなの役に立ちたくて…』
「…うん、それで？」
『ほんとは…ず、と怖かった…っ！
それでも言わなきゃ…
期待された仕事もできなきゃ価値が…ない、からぁ！』
ここに居るのは皆、体格の良い男の人ばっかりで…
コミュニケーションとって意思伝達してなきゃ、急に怒ったりしたら怖いから
力で押さえ付けられたら何も出来なくなるから
青い監獄に集められたみんなは、話してみれば優しい人も多かった
それでも…
立場上、指摘への逆ギレもあった
喧嘩の仲裁もした
手を挙げられれば真っ先に来るのは恐怖心で＿
「責任者…絵心って奴に、俺がここに来るまでの映像をいくつか見せてもらった」
ぇ、なんで…
私何か失敗してた…？
「お前はお前で苦労したってのは、
男ばかりで言いづらい事もあっただろう
暴力有りの喧嘩の仲裁はさぞ怖かったろう
優しい子だから、負け犬に心痛める事もあっただろう
仕事として呼ばれたから、迷惑掛けないように…
これまでもそうしてきたんだろ
…一人で抱え込んでさ」
お兄の言いつけだったんだ
”男が手を挙げたら俺の居る場所まで逃げて来い“…って
外に出る時は毎回言われてた
でも、それはここじゃ許されないから
「よしよし…お前はいい子だ、ちゃんとやってる…
俺はお前の声を蔑ろにしたりしないよ」
『ぅ、うぁぁ…んぐっ、ひ
わたしだって…私だって！
出来るんだったらサッカーしたいよ！
ベンチで騒ぐくらいなら私にその場所譲れよ！
クソ…くそ！
あぁぁ…くそぉ…
なんで私なんだよぉ…！
私が何したっていうの…？
好きで、こんな体に生まれたわけじゃないのに…！！』
クソみっともなくお兄に縋りついて、思いきり泣き喚いた
いつぶりだろ…明日は目、腫れちゃうなぁ…
瞼が、重い……
…ねむい
『おにぃちゃ…』
「…ごめんな
妹の夢より自分の気持ちを取る兄を許してくれ
お休み、俺の小さな天使…」
あでぃしょなるたいむ 1−1→←einhundert sieben und fünfzig
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白昼夢(プロフ) - らむねさん» 以前もコメント送ってくれた方ですよね！そういったコメント貰えるだけで書く気力になっています！頑張ります！！ (2023年3月24日 12時) (
レス) id: 5ec7d98280 (このIDを非表示/違反報告)
らむね - 続編おめでとうございます！！この小説ほんっとうに良きですね・・！無理しない程度に頑張ってください！！ (2023年3月24日 8時) (レス) id: 41465224bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白昼夢 | 作成日時：2023年3月24日 1時
