einhundert sieben und fünfzig ページ25
…あぁ、こんな時に会いたく無かったぁ
ホントに…
『まだ部屋戻ってなかったの？
お兄ちゃん…』
「まぁな、でも
そう言うお前こそ、だろ？」
『…まぁ、うん』
そうなんだけど、さ…
「どうした、何かあったか？」
ほら、すぐバレた
そういえば…昔からお兄には隠し事の1つも出来なかったなぁ
『…やだ、なんにもないもん…』
もう心配して欲しく無い…
「お前は何かあった時ほどそう言うんだよ」
『今回はホントになんにもないの！』
「嘘だな」
…いつにも増してしつこいなぁ
バカ正直に雪宮くんと言い合った、とか言うと
翌日雪宮くんの後頭部にお兄のシュートが炸裂するかもしれないし…
BLTVで撮られてるから、内輪のゴタゴタを知られたくない
だから、私が黙ってるのが最適解なんだよ…
『もう寝るから、お兄ちゃんも早く寝てよね
おやすみ』
顔見られてるだけで考えてる事バレそうだからさっさと戻ろう＿
と思ってたのに…
「…まだ俺の質問に答えてないだろうが」
『ぅあ』
腕を掴まれ壁際に追い込まれて強制的に向かい合わされた
私の後ろには壁、目の前にはお兄…どう頑張っても逃げられない
「ちゃんと話せ、何があった？」
『……言わない』
言いたくない…
「…はぁー……」
…っ、怒られる…
『ごめ、なさい…でも、言いたくないから…』
「そう怯えるな
…別に、怒ってる訳じゃないよ」
そう言ってお兄は私を抱きしめ、頭を撫でた
…今までみたいな小動物的な可愛がり方じゃない
昔もこんな風だったな…
寂しがる私と一緒に寝てくれて
優しくて、あったかい…
「隠し事するのは悪い事じゃない、俺も言ってない事はあるしな
いいさそのくらい
でもそこで無理をするから駄目なんだ
お前は優しい子だから、また色んな事考えてるんだろう？」
『ごめ、』
「謝るな、悪いことはしてないんだもんな？」
『う゛ん…』
「じゃあそう簡単に謝るな
話したくないなら今はそれでいいから
…我慢だけは、しないでくれ」
なんで今、そう言う事言うかなぁ…？
誰にも迷惑かけたくなくて、私で終わらせようって思ってたのに…
お兄ちゃんには、一番知られたくなかったのに…
『…ひ、ぅあ……』
「俺の前で無理するな
誰にも言わない、約束する
カメラにも映ってない
泣きたいなら泣けばいい、そばに居るから」
einhundert acht und fünfzig→←einhundert sechs und fünfzig
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 856人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白昼夢(プロフ) - らむねさん» 以前もコメント送ってくれた方ですよね！そういったコメント貰えるだけで書く気力になっています！頑張ります！！ (2023年3月24日 12時) (
レス) id: 5ec7d98280 (このIDを非表示/違反報告)
らむね - 続編おめでとうございます！！この小説ほんっとうに良きですね・・！無理しない程度に頑張ってください！！ (2023年3月24日 8時) (レス) id: 41465224bb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白昼夢 | 作成日時：2023年3月24日 1時
