einhundert drei und vierzig ページ11
「前塞がれるのを分かっててここまで持ってきた、か
全く…クソ良いように使ってくれたなぁ？」
『ふふ、読んでなかったでしょ』
「お前はよく分からん所で強情になるからな、今回もそのクチだと思ってた…が
ハァ…
兄として褒めれば良いのか、選手として出し抜かれた事を悔しがるべきか…複雑な心境だよ」
『そこは褒めてよぉ…』
「ハハ、だからこうして撫でてやってるんだろ？」
あぁ、そういう…
実を言うと、リスタートしてお兄にボールを貰った時、パスする気なんてなかったんだ
でも自分の思考の中にあるいらない
“お兄の期待を超える”こと
それによって成し遂げられたのが、この集中の結果だ
普段は私一人の独断突破は無理だと踏んで周りの人たちにパス回すんだけど、それじゃダメだった…
青い監獄で、というか
多分これが出来たのはU-20でのラスト…凛くんのプレーを見たからだろうな
まだ知らない私の可能性、彼のあのプレーがあったからこの挑戦に至ったんだ
今度会ったらお礼でも言ってみようか
いや、“は？”とかキレられそうだな…やめよ
今の1点で
私の事ただのマネージャーだと思って舐めてた奴、女だからって甘く見てた奴
お兄の事を優秀なチームメンバーに持ち上げられてるだけだと思ってた奴
この場におけるそんな感じの人間が、考えを改めた事だろう
カイザーインパクトとも呼ばれるさっきのアレ
ノエル・ノアも認める世界最速の振りはお兄だけが持つ唯一無二の才能
私はこのフィールドで一番頭が回るのはお兄だと思ってるから、お兄を超えたら実質一番の座は私の物ってコト！
そういえば私もカイザーなんだから出来る！って思ってた時期もあったな
…駄々こねて教えて貰ったけどダメでしたぁ
「頭は痛くないか？
さっき倒れ込んでぶつけただろう、フルで使ったから負荷もそれなりの筈だ…無理はしてないか？」
『んぅ…過保護だよ、別にこのくらいなら全然大丈夫だってば！』
強いて言うなら今お兄が撫でてる場所が痛い、多分たんこぶになった
本当にそれくらいなのに…！
「やっぱ世界は、えっぐいエゴいのがいるもんだねー…
最高だよカイザー、踊り潰す」
やっぱ注目するのはお兄だよねぇ
今の私の立ち回りはMFだったし…
さぞ青い監獄の皆はお兄が魅力的に映ってるんだろうな
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白昼夢(プロフ) - らむねさん» 以前もコメント送ってくれた方ですよね！そういったコメント貰えるだけで書く気力になっています！頑張ります！！ (2023年3月24日 12時) (
レス) id: 5ec7d98280 (このIDを非表示/違反報告)
らむね - 続編おめでとうございます！！この小説ほんっとうに良きですね・・！無理しない程度に頑張ってください！！ (2023年3月24日 8時) (レス) id: 41465224bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白昼夢 | 作成日時：2023年3月24日 1時
