33話 ページ6
視界に映るのは果てしなく緑。
さく、と踏みしめた草原も、周り一帯に生い茂る針葉樹の木も、頭に一枚たゆたせながら落ちてきた木の葉も
全部が緑。緑色
「……はあ、」
数分前まで、私は確かにミルフィオーレとやらのアジトに向かっていたのに。
任務の作戦を一通り聞き終わり、スクアーロさんとのペアで森を介して目的地へと足を進めていた私は、
なぜだか、無数の木が視界を阻む森林に迷い込んでしまったらしい。
迷わないようにとスクアーロさんの背を追いながら歩いていたのに、それでいてこの始末だ。仕方なく自分なりに出口及びペアであるスクアーロさんをぐるぐると探してみたはいいが、むしろそれは今の私の完全迷子状態をより深刻化させてしまったみたいだ。
これは、まず間違いなくスクアーロさんに締め上げられる。
例の爆音からなる怒声が耳元でフラッシュバックし、思わず乾いた笑いが零れた。あははは、いや笑えない。今も後の状況もどちらも。
しかし今ごろ向こうの方でも勝手に行方を眩ませた私を、舌打ちと苛立ち混じりにスクアーロさんが捜索してくれているはずだ。
多少の折檻は覚悟するとして、きっと遠くない内には合流出来る、と思う。おっそろしく頼りにならない勘を、私は神頼み宜しくこの時ばかり盲信してみる。
「……あ、」
じゃあ、
私が歩き回ってたらダメじゃないか。
迷子になったときは確か下手に探し回るよりも立ち止まって探してくれている相手を待った方がいい。と、そんな内容も日本のパンフレットに書いてあったし。
「……、よし、
休憩も兼ねて、ちょっと止まろう」
切なる希望を作戦隊長に託し、私は足を止め草原の絨毯へと腰を下ろした。
未だ明るい日差しが、木漏れ日となって鬱蒼と生い茂る木達に差し込んでいた。森林特有の影が差す不安感は無く精神的にはまだ余裕を保てたのは、かなり救いだったと思う。
やはり一面緑色の風景をぐるりと見渡し、ひどく歩き疲れた身体を労りながら私は大自然の中、ひと息ついた。
「……はあ」
……
眠くなってきたかも……
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痛川(プロフ) - 栗鼠さん» マーモンついに登場です！ｗ少し早めの登場ですが喜んでいただけてよかったです！！これからの夢主との絡みにご期待ください！ｗｗコメントありがとうございましたー！！ (2016年5月18日 14時) (
レス) id: 3296abab39 (このIDを非表示/違反報告)
栗鼠 - うおあああああ!!!マーモンンンンン!!!有難うございます!更新頑張って下さい! (2016年5月16日 22時) (レス) id: 3cc3d28424 (このIDを非表示/違反報告)
痛川(プロフ) - 甘楽さん» コメントありがとうございます！とっても励みになります♪マイペースながらこれからも頑張っていきますのでどうか生暖かい目で見守ってやってください！()ありがとうございました♪ (2016年5月16日 5時) (レス) id: b6566fa66f (このIDを非表示/違反報告)
甘楽 - 凄く面白いです！ これからも頑張ってください！楽しみにしてます！ (2016年5月15日 7時) (レス) id: a1f14867d1 (このIDを非表示/違反報告)
痛川(プロフ) - 栗鼠さん» 栗鼠さんありがとうございますー！前作では大変参考になるコメントをいただき、誠に感謝しております♪近々登場予定のマーモンちゃん、展開に是非期待してくださると嬉しいです！←コメントありがとうございました♪ (2016年5月8日 14時) (レス) id: b6566fa66f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：痛川 | 作成日時：2016年5月7日 12時
