ご近所さんの不良さん達２【東京卍リベンジャーズ】

65．続・体調不良 ページ28

あーゆーさんリクエスト。





聖夜決戦から2日後。朝食を作り終え妹達を起こしに行こうとした足が止まった。ドンドンと叩くドア。こんな時間からこんな風に家に来るのは下に住む姉妹だけだ。ドアを開ければ妹の方が飛び付いてきた。



｢おねーちゃん！あつい！なんか違う！しぬ！？おねーちゃん死ぬ！？｣



前にもこんな事あったなぁ、と血のハロウィンが終わった後くらいの時にAがこうやって家に来たのを思い出した。姉妹揃って同じ事を言うもんだから面白い。今度は姉が風邪を引いたか。

小さな手に引かれるまま姉妹の家に入る。


テキパキと動く三ツ谷の後ろをちょろちょろと着いて回る姿すらもAと同じで思わず吹き出した。



｢ただの風邪だから。薬飲んで、今日一日寝てりゃあ明日には治ってるから心配すんな。｣



そう言って小さな頭に手を乗せる。一旦家に戻ってルナマナを起こし、学校に連絡を入れた。そういや、今日は集会もあったな。この時間はマイキーは起きてないだろうから今日の集会を休むとメールを入れておいた。

何だか兄妹が増えたみたいだな、なんて思いながら小さな姉妹の家に戻った。








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マナとハルを幼稚園へ送り届け、帰りにスーパーでゼリーやらを買って帰った。Aの家に入る前に自分の家から冷えペタと薬を持って行く。

部屋ではAが小さな寝息を立てていた。それを横目に冷蔵庫に買ってきたものを入れる。最近では冷蔵庫の中身も生活感のある物となって来た。来たばかりの頃はお茶と調理を加えずに済む食べ物くらいしかなかったのに。


一通り入れ終えて、Aを覗けばその目から涙を流していて目を見開いた。悪い夢でも見てるのか…そういや、自分も子供の頃に風邪引くと悪い夢を見て泣いてたなと思い出しながら隣に座った。



｢おかあさん……はや、かえって、きて……｣



涙を拭っていた指が止まる。



｢………そうだよな……寂しくない訳ねぇよな……｣



環境のせいもあるかもしれないが、この姉妹…特に姉は達観してる。達観しすぎている程に。血のハロウィンで俺らを諭すような事を言って、場地も一虎とマイキーも助けた。聖夜決戦では柚葉、八戒、大寿を何度も止めたと言う。ケンカは出来ないからそれも言葉でなんだろう。

この姉妹はことある事に俺らを驚かす。大事なものを気付かせる。



｢お前ら……まだ小さいもんな……｣



小さいなりに必死こいてんだ。

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