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どういう風の吹き回しなのかコネシマくんは、今日は私の髪を乾かすと自ら宣言したのだ。
コネシマくんの日頃の行いを知っている私からしたら、普段のコネシマくんからは想像することが出来ない程の優しい手つきで髪に触れられる。
なんだか心がむず痒く…擽ったく感じる。
「A、どうしたん？」とコネシマくんが、私の様子が変だったのかドライヤーで髪を乾かす手を止めた。
「ごめんねコネシマくん、手止めちゃって。このまま続けて？」
「ふーん、なんやそれ。別にええけど」とコネシマくんが苦笑しながら言うと、またドライヤーで私の髪を乾かし始めた。
コネシマくんがドライヤーで髪を乾かしてくれている間はお互い喋らずにいたけれど、その沈黙が逆に心地良かったりする。
kn「A、髪もう乾いたで」
「ありがとう、コネシマくん」
私がコネシマくんにお礼を言うと、「どういたしまして！」と元気の良い声が返ってくる。
「ところでコネシマくん、今日は急にどうしたの？いきなり髪乾かしたいとか言い出して。いつも自分の髪は適当なのに」
正直本音を言うと私からするとコネシマくんが髪を乾かしてくれた行動は、まるで夏に雪が降るようだったのだ。
「惚気かよ」って言われるかもしれないけど、鬱くんを筆頭にコネシマくんが髪を乾かしてくれたことを友人達に自慢して回りたい。
kn「特にこれ！っていうはっきりした理由は無いんやけど。なんか急にAの髪が触りたくなった」
コネシマくんが少しも考えるような素振りを見せずに私の質問に答えた。
コネシマくんの綺麗なスカイブルーの瞳が、私を捉えると胸がドキリと高鳴る。
そしてコネシマくんは、私の髪を一房手に掬い取った。
「コ、コネシマくん…？」
kn「…Aの髪は、昔と一緒で綺麗やなぁ」
コネシマくんはポツリと静かに呟くと、私の髪からするりと手を離した。
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作者名：ラビット_ | 作成日時：2022年7月24日 23時
