【wrwrd!】脇役の少女 3 (ページ12)

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protect18ー置いて行ってページ12

side・星羅

貴［本当に…ふざけんじゃないわよ］

小声で言ったつもりだったが、インカムに入ってしまったようだ。

フッと目を瞑り開くと、とても視界がクリアだ。

いつもより落ち着いている。

インカムでロボロさんが何かを言う。

rb［…星羅…？どうし］

貴［私を置いてってください。］

ロボロさんの声を遮ってそう言った。

syp「は？何言ってるんすか？］

兵を倒しながら、ショッピさんが言う。

兄さんも同じようなことを言った。

貴［だって…こんなの耐えられないですもん。］

そう言うと私は兄さんの後ろへ跳んだ

着地とともに周りにいた兵を倒す。

大丈夫、今は調子がいい。

ショッピさんと兄さんがこちらに戻ろうとしてるのが見えた。

その瞬間に私は私の足元で死んでいる敵兵の腰に“あるもの”を見つけて、それを天井へ投げつけた。

そう、手榴弾だ。

天井に投げつけようとしているのを見て、兄さんもショッピさんも目を見開いていた。

そして、兄さんがショッピさんを後ろに引っ張った瞬間、手榴弾が爆発した。

私も距離をとっていたから大丈夫だし、きっと二人も大丈夫だろう。

そう思っていると、瓦礫の向こうから二人の声が。

syp「なにやってんだよ！星羅！」

ni「今すぐこの瓦礫どかすからな…！」

あぁ、優しいなぁ…でも

貴「置いていってください。

大丈夫です、もし力が解放されるまでに逃げれなければ自分で自分の命を断ちますから。］

syp「…ッ！そう言う問題とちゃうやろ！！」

ni「なぁ、何言ってん？」

すると、インカムからロボロさんの声が

rb［…もう時間がない。
ショッピくん、兄さんは出口に向かってくれ。］

syp［でも…！］

何か言いたげなショッピさんを遮ってロボロさんは続ける。

rb［後星羅。

お前は何を勘違いしとるん？

確かに初めは信用しとったかと言われればしとらんかった。

でも、今はちゃう。

お前も大切な仲間なんよ。

だから星羅、俺らの誰かが行くまで絶対生きとれよ。

死んだら、地獄まで追いかけたるからな。］

そう言ったロボロさんに続けて兄さんも

ni「自分で自分の命を断つ？

バカか。

絶対来るから、死ぬなよ。」

そう言って、兄さんはショッピさんに声をかけて出口へ向かおうと言った。

ショッピさんの反抗する声も聞こえたが、足音が遠ざかって行ったので、きっと大丈夫だ。

…さて

貴「まずこの敵兵なんとかするかぁ…」