恋の方程式【志/麻】 ページ5
「うぁーー、ぜんっぜん解けないー…」
かれこれ10分くらい同じ問題を解こうと頑張っているが、全然解けない。
なぜか工場Aで生産した商品Pの数が11/37(11分の37)になる。なんで?!!?
そう、今解こうとしているのは数学の方程式。二次方程式。
計算と国語が苦手で、それなのに文章題なんて出てくるからしんどすぎる…
学校の図書室だけれど、あまり人がいない。だから集中できると思ってここでいつも勉強をするけれど、
「解けなさすぎて集中なんてできない!!」
そんなことをブツブツと言いながらまたシャーペンを持って書けることを適当に書いていく。
「そりゃそうやろ、ここ計算まちがえてんで?」
「え、」
計算を間違えていることよりも声の主に驚いた。
「志麻、せんぱい…」
「そんなびっくりするか?驚かせるつもりはなかってんけどな」
「いきなり声をかけられたら誰でも驚きます!!」
この人は月崎 志麻 先輩。図書室によく来るのと、本をよく借りるので図書委員の志麻先輩と少し話すようになった。
でも委員の仕事がなくても、志麻先輩曰く
「ええねん。会いたい子おるから。」
と言って毎日来ている。
私は志麻先輩が好き…でも歳下の私なんて興味ないだろうから、気持ちは伝えない。
もしするなら、先輩の卒業式くらい…かな
「お前あほか。なんで4×7が11になるねん。まちがえて足したんちゃうか?」
志麻先輩に言われてノートをみる。
うわぁ、本当にしょうもない間違いしてる…!!
「本当ですね…気付きませんでした、ありがとうございます!!」
「おう。見といたるから解いてみぃや。」
「はい!!」
あぁーバカな私になんとありがたいお言葉!!なんて考えながら解いていると、
「解けた…ぁ!!」
「ほらな?絶対あそこできとったら解けてたわ」
「ありがとうございます!!あ、」
最終下校のチャイムが鳴る。
「「あの / なぁ」」
「どうしました?」
「いや、なんもない。Aは?どしたん。」
「私もなにもないです。」
「そ、んじゃーな」
「はい、さようなら…」
一緒に、帰りませんか?
そう言おうとした言葉は先輩と重なった声でかき消された。
「…恋の方程式は簡単には解けないのかぁ」
先輩が後ろで聞いているとも知らずに、漫画っぽいことを呟きながら帰った。
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こっとん(プロフ) - ゆるさん» コメントありがとうございます♪ 更新続けさせていただきます!!マイペースに頑張って行きますので、続編もよろしくお願いします! (2019年1月25日 17時) (レス) id: 76e3d99d4e (このIDを非表示/違反報告)
こっとん(プロフ) - しゅがー@こたぬきさん» コメントありがとうございます〜 ああああ温かいコメントが元気の源です… 頑張りますので、どうぞこれからもよろしくお願いします! (2019年1月25日 17時) (レス) id: 76e3d99d4e (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - たのしんでるので、がんばって更新続けてください!もちろん自分のペースでゆっくりゆっくり・・・私はいつまでも待ち続けますよ! (2019年1月23日 21時) (レス) id: 8533be78e2 (このIDを非表示/違反報告)
しゅがー@こたぬき - 面白いです!いい作品で読んでいて楽しいです!無理せずに頑張ってください! (2019年1月23日 20時) (レス) id: 1f604a1e22 (このIDを非表示/違反報告)
こっとん(プロフ) - ハゲつるマン@19830617さん» わわっ、ハゲつるマンさんからコメントが!???!めちゃくちゃ嬉しいです、、!なるほど、そういった考え方もあるんですね。もう少し考えてみます、貴重なご意見ありがとうございましたm(_ _)m (2019年1月23日 20時) (レス) id: 76e3d99d4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こっとん | 作成日時:2018年10月11日 17時