29話 ???side ページ30
高杉「なんてついてきやがった、テメェ・・・」
大きくため息をついた晋助は光のない瞳で私を見下ろしながら、先ほどまで被っていた笠を手渡してくる。・・・文句があるなら、さも当たり前のように笠渡さないでよ・・・それにあくまで私の役目は晋助の身辺警護であり雑用ではない・・・それを示すため、私がその笠を受け取ることはなかった。
???「将軍も出席する祭りに参加するなら護衛は必要不可欠でしょ・・・あなたは相当幕府から嫌われているんだから・・・」
高杉「そりゃテメェも同じだろ・・・最近じゃ、俺よりよっぽど危険人物扱いされてるぜ、ツェペシュの幼き末裔さんよォ」
・・・それはそうね・・・まあ数ある攘夷浪士の隊の中で最も危険と言われる鬼兵隊・・・その中でも最強を謳われる私を恐れるのは当然だろうし・・・以前料亭で会談をしていた幕吏数十人を皆殺しにしたとき、晋助以上に暴れ回って酷い殺し方をしてしまったため、かなり幕府の恨みを買った自覚はある。
???「何も間違ってはいないじゃない、晋助だって私にはじめて出会ったとき、私のことを狂った女だと・・・そう言ったわよね?」
・・・まだあれから、10年は経っていない・・・あれは、まだ鬼兵隊が再結成される前・・・晋助が、万斉やまた子、武市と出会う前のこと・・・たくさんの死体に囲まれた血塗れの私を、あなたは恐れもしなかったわね・・・
高杉「・・・まだ根に持ってやがんのか・・・」
???「そんなわけないでしょう?・・・言ったじゃない、悪魔と呼ばれるのもはじめてじゃないって・・・わかる?いちいち気にしていたら身が持たないのよ」
・・・そう、今更自分が他人からどう言われようとかまわない・・・私はあくまで自分にとっての大切な人を護れるのなら、それ以外いらない・・・興味のない奴の話なんて、聞いてやる義理はないのよ・・・
???「・・・それより、祭りの間、私は少し離れたところで見守ってるから、自由にしていてくれていいわよ・・・何かあったら、すぐに護るもの・・・」
高杉「あァ・・・まあ手は打っておいたから、俺自身が何かするつもりはねェけどな・・・」
???「何もしてなくても、あなたにとって祭りの会場はまさに四面楚歌・・・周りは敵だらけだもの、警戒するに越したことはないわ・・・」
無論、私の目の届く範囲で晋助にかすり傷一つ負わせるつもりはないけれど・・・
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フランドール(プロフ) - マヤさんさん» ありがとうございます!!受験で長らく執筆から離れていたため、まだリハビリ中ですが、楽しんでいただけるよう頑張ります!! (3月18日 6時) (レス) id: 93fb40e7a7 (このIDを非表示/違反報告)
マヤさん(プロフ) - すごく面白いです!無理せず、更新頑張ってください (3月18日 2時) (レス) @page22 id: 855f1dce83 (このIDを非表示/違反報告)
フランドール(プロフ) - カカオさん» ありがとうございます!楽しんでいただけたようですごく嬉しいです!物語もまだまだ序章なので、この先もっと楽しんでいただけるよう頑張ります (2022年3月31日 16時) (レス) id: 151f31884d (このIDを非表示/違反報告)
カカオ - スランプとは思えないです (2022年3月31日 15時) (レス) id: abd5f3c4c0 (このIDを非表示/違反報告)
カカオ - すっごく面白いです。更新頑張って下さい (2022年3月31日 15時) (レス) @page11 id: abd5f3c4c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フランドール | 作成日時:2022年3月10日 17時