25話 ページ26
総悟「底なしのお人好しだ、あの人ァ・・・お前もそう思うだろ、フラン」
目の前で命を狙われてる奴がいたら、それがどんな人でも手を差し伸べる・・・それが人間のあるべき姿だと、近藤さんは言った。・・・総悟君の言うとおり、近藤さんは優しすぎる・・・もしこの世界にいる人間が全て近藤さんのような人だったら・・・いや、それでも私が化け物であることは変わらないだろう。
フラン「・・・うん、出会ったときから察してたけど・・・」
いくら土方さんが許可してくれたといえど、気絶するほどの血を吸い取ってしまったのに、近藤さんは私を責めることはせず、話を聞いてくれた・・・化け物だと、罵られることも覚悟していたのに・・・優しい笑顔で受け入れてくれた・・・あの人の優しさは、身をもって体感したからこそ、知っている・・・
総悟「あんなガマほっときゃいいのに・・・今も新味になって守ってらァ・・・ところでフラン、土方さんに頼まれて屋敷周辺を見回ってたらしいが・・・どうだったんでィ」
フラン「異常があったらすぐに伝えてるよ・・・これから来るところか、もしくは・・・」
そう言ってと奥へ視線を向けたとき、キラリと光るものが見えた。とっさにそこに焦点を合わせ、目をこらす・・・あまり離れているわけではないので、私の目をもってすればすぐに見えた・・・銃!!
フラン「っ・・・!!」
近藤さんとカエルの方に視線を飛ばすと、驚いたような顔をした近藤さんが、カエルを庇おうと動き出す。・・・身を挺して守るつもりか・・・それに気づいた私は近藤さんにむかって一気に加速し、突き飛ばす。銃弾が私の左腕に着弾したのを感じ取った私だが、そこで自身の過ちに気づいた。
フラン「こ、近藤さん!!」
自信の持てる最高速度で飛び込んだ勢いのままに突き飛ばしてしまったため、勢いが強すぎたらしく白目をむいて気絶する近藤さん・・・呼吸や脈は安定しているし、ぶつかった壁はヒビ一つは言っていないから、そこまで強くぶつかったわけでは無いと思うけど・・・ぶつけてしまったのが頭のようなので、とりあえず休ませないと・・・
総悟「フラン・・・近藤さんは?」
フラン「軽い脳震盪だね・・・頭を冷やすものがほしいかも」
そう伝えると、隊士の何人かが取りに行ってくれた。・・・とりあえずそれが来るまでは、私の手で代用するしかない・・・氷のように冷たいと言われるし・・・少しの間ならどうにかなるだろう。
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フランドール(プロフ) - マヤさんさん» ありがとうございます!!受験で長らく執筆から離れていたため、まだリハビリ中ですが、楽しんでいただけるよう頑張ります!! (3月18日 6時) (レス) id: 93fb40e7a7 (このIDを非表示/違反報告)
マヤさん(プロフ) - すごく面白いです!無理せず、更新頑張ってください (3月18日 2時) (レス) @page22 id: 855f1dce83 (このIDを非表示/違反報告)
フランドール(プロフ) - カカオさん» ありがとうございます!楽しんでいただけたようですごく嬉しいです!物語もまだまだ序章なので、この先もっと楽しんでいただけるよう頑張ります (2022年3月31日 16時) (レス) id: 151f31884d (このIDを非表示/違反報告)
カカオ - スランプとは思えないです (2022年3月31日 15時) (レス) id: abd5f3c4c0 (このIDを非表示/違反報告)
カカオ - すっごく面白いです。更新頑張って下さい (2022年3月31日 15時) (レス) @page11 id: abd5f3c4c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フランドール | 作成日時:2022年3月10日 17時