死にたいヴァンパイアの生きる意味

23話 ページ24

近藤「えー、みんなもう知ってると思うが、先日宇宙海賊春雨の一派と思われる船が沈没した」

　近藤さんによって告げられる、宇宙海賊さんの情報･･･ちなみに近藤さんがこの発言をするのは二度目で、一回目にこの話をしたときは隊士の皆さんが全くもって話を聞いていなかったため、土方さんによりバズーカの刑に処された。

近藤「しかも聞いて驚けコノヤロー、なんと奴らを壊滅させたのはたった2人の侍らしい」

　先ほどとは正反対に、オーバーなリアクションをする隊士達･･･その白々しさが気に障ったらしい土方さんは再びバズーカを構えたが、近藤さんの制止によりそれが撃たれることはなかった。

近藤「この2人のうち1人は攘夷党の桂だという情報が入っている。･･･まァこんな芸当ができるのは奴ぐらいしかいまい」

　攘夷党の桂･･･私はその人のことは知らないが、近藤さんがここまで言うと言うことは、その桂さんという人は相当真選組の手を焼いているのだろう。

近藤「春雨の連中は大量の麻薬を江戸に持ち込み売りさばいていた。･･･攘夷党じゃなくても連中を許せんのはわかる。･･･だが問題はここからだ」

　何でも、その麻薬の密売に幕府の官僚が絡んでいたという噂があるらしく、その噂を聞きつけた攘夷浪士が「奸賊打つべし」と暗殺を画策しているらしい。

近藤「真選組(オレたち)の出番だ!!」

　近藤さんの頼もしいかけ声と共に禽夜様･･･だったか、幕府の偉い人の屋敷へと向かうことになったため、パトカーへと乗り込む前に自身に対して弱点克服の魔法をかける･･･さすがに日光は克服できないけど、ニンニクの匂いや流水に対する耐性はつくし、初めて行った場所で会っても許可無く入ることができるから、便利なのよね･･･

総悟「･･･そういや、さっきの話なんですけど･･･桂の他にもう一人いたって話でしたけど･･･それって、最近桂一派の攘夷志士として有名な、あの女なんじゃねェですかィ?」

土方「ああ･･･まるで人形のような、恐ろしく整った顔立ちをしていると噂の、あの女か･･･」

近藤「だが今回の件は、男2人という話だからな･･･その女ではないだろう」

　人形のように整った顔立ち･･･その特徴は、私のよく知る人物にも当てはまる。･･･だけど、こんなところにいるとは思えないし･･･それに、今回その人は関係なさそうだし、今考える必要は無いだろう。

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