33話 緊張 ページ34
Aside
中森「今回は特別に捜査協力してくれる人物を二人連れてきました。まあ、私は必要ないといったんですが目暮の野郎が…」
楽屋に入っていった中森警部の声を聴きながら、私は何度も深呼吸を繰り返した。…これから、数か月ぶりに長月Aとして新一や蘭とご対面するのだ。緊張からか動悸が激しいのだが、見かねた快斗君が手を握ってくれたことで少し安心した。
私が快斗君に「ありがとう」と口を開こうとした時…
中森「入りたまえ」
中森警部にそう言われ、心臓が跳ね上がった。…どうしよう…どんな顔をして入ろう…と頭の中がごちゃごちゃになるが快斗君が「安心しろ、俺がついてる」と言って、私の手を引きながら楽屋に入った。…なんか、ものすごく安心できたのは気のせいだろうか…
楽屋に入った時に聞こえたのは、蘭の「え⁉」という驚いたような声と、新一の「なっ……⁉」というありえないものを見たような声…そんな状況でも快斗君は平然としながら
快斗「どうも、工藤新一です」
と自己紹介をして、私に視線を向ける。私は蘭や新一と目を合わせないようにしながら小さな声で
A「な、長月A…です…」
と告げると、蘭や園子は驚いたように「A⁉」と私の名前を叫ぶ。…新一はどうでもいいのか新一は…でも、どうせ新一とは連絡ぐらいしてたんだろうから、音信不通の私の名前を叫んだのか…
その後ろで阿笠博士はコナン君の方を振り返っている。…まあ、新一からしたら私の隣にいる新一が偽物だというのは明白なわけで…険しい顔で私たちを見ているが…私のことはどう思っているのだろうか…
工藤新一って、あの有名な高校生探偵の⁉とか、長月A…どこかで聞いたような…とか言われているが、一人のちょっと大きな男の子は「誰だっけ?」と眉をひそめている。
身近にいた子供たちが説明をしているが、その間に蘭は私に詰め寄って「今までどこにいたの⁉」と目に涙を浮かべながら言った。私は心の中でまた蘭に嘘をつくことに謝罪しながら「ごめんね、いろいろあって気持ちがごちゃごちゃしてたから、両親のところにいたの」と微笑を浮かべながら言った。
涙目の蘭に謝り続けていると、なぜか新一の説明をしていた子供たちの輪の中に園子も交じっていて「工藤くんはね、隣にいる長月Aの旦那なの!」と聞き捨てならないことを言われ、思わず「園子!」と叫んでしまった。
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フランドール(プロフ) - 返信は遅くなるかもですが、他にもなにか気になった点があったらジャンジャン書いてください!! (5月25日 20時) (レス) id: d5ba8a8e0b (このIDを非表示/違反報告)
フランドール(プロフ) - 結歌さん» ご指摘ありがとうございます!!5話については、完全に私のミスです!!ごめんなさい!!14話については睨めつけると書いてねめつけると読みます。私的には睨みつけるよりもこっちの言い回しのほうが好きなのでこうしていたんですが、分かりにくくてごめんなさい!! (5月25日 20時) (レス) id: d5ba8a8e0b (このIDを非表示/違反報告)
結歌 - また続けてのコメントですみませんm(._.)m これ正しくは白馬を睨みつけるように見てではないんでしょうか? (5月25日 17時) (レス) id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
結歌 - 続けてのコメントですみません。。。 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 14話 嫉妬のここの部分 なぜがイライラしてきた俺は白馬を睨めつけるよう見してみて「そうかよ」と冷たく言い放った。するとなぜか白馬は声をあげて笑い出した。 (5月25日 17時) (レス) @page15 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
結歌 - はじめまして(*^^*) いきなりすみません。。。 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 5話 後悔のここの部分 明日だって、私が都大会に優勝したからという建前 これ正しくは都大会で優勝したからではないんでしょうか? (5月25日 17時) (レス) @page6 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フランドール | 作成日時:2019年12月7日 20時