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You side
小春 「はぁー、今回も最高だった！」
小春は幸せそうに笑ってるけど、私は笑う気にはなれなかった。
小春 「よし、人減ってきたし、行こっか」
『行くって、裏…？』
小春 「うん」
小春 「ユーキにAも連れてきてって言われてるの」
小春 「私場所わかるから、行こ？」
『………小春、ごめん』
そうとだけ言った私は、走って会場を出た。
私を呼ぶ小春の声を無視して。
.
カッコよかった。
キラキラしてた。
でも、私とは別世界の人なんだ。
わかってたことなのに、全部わかりきっていたのに…
なんでこんなに涙が出るんだろう。
なんでこんなに悲しいんだろう。
なんでこんなに苦しいんだろう。
「A」
『っ……』
『な…んで…』
「お前が泣いてるだろうと思って来た」
なんで……タクヤさんが来るの…？
タクヤ 「俺やっぱお前のこと好きだわ」
『っ…』
タクヤ 「正直奪いたい」
カイ 「渡すかよ」
『……カイ、さん…』
嬉しいのに、素直に喜べない自分がいる。
そのままカイさんに手をグイッと引かれ、胸に飛び込む形に。
カイ 「Aは俺のだから」
タクヤ 「でもお前泣かせてばっかじゃん」
カイ 「でもAを笑顔にできるのは俺しかいない」
『………私…別れます』
カイ 「え？」
『私、カイさんと別れます…』
『この世界の人と関わるべきではない人間なんです』
『だから私…』
カイ 「前言ったよね」
カイ 「そういうの関係ないって」
怒ってる。
私に……怒ってるんだ……
.
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作者名：たれめ | 作成日時：2020年5月31日 22時
