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You side
『あなたはさ』
「愛莉です」
『愛莉ちゃんはさ私なんかよりずっと勇斗のこと知ってる自信ある?』
愛莉 「もちろんです」
愛莉 「A先輩が勇斗くんと付き合う前から」
愛莉 「勇斗くんがA先輩を好きになる前から」
愛莉 「ずっと好きなんです」
『それ、そのまんま伝えたら?』
愛莉 「伝えました」
どストレートな子って……もしかしてこの子じゃない?笑
『面白いね、愛莉ちゃん』
『私気に入ったわ』
愛莉 「え、いや…」
『あ、あとあのバレンタインは義理やからね?』
『私だって本命おるしー』
『あ、知り合ったついでに、愛莉ちゃんにもあげる』
『あげてもいいけど捨てるのだけはやめてねー』
ちょっと戸惑ってる愛莉ちゃんを置いて中庭を後にした。
『面白い子に出会っちゃった』
.
凛 「A遅かったな…ってなんか機嫌いい?」
『うん、面白い出会いがあって』
凛 「なんかファンクラブの子たちに囲まれたって聞いたけど」
『うん』
拓弥 「こいつのファンクラブとか頭おかしいんじゃね?」
『マカロン返してくれる?』
拓弥 「もう食べたからないー」
拓弥 「うまかった」
あー拓弥の憎めないとこってこういうとこ。
教室でわちゃわちゃしてると、担任が入ってきた。
「お、それ俺の?」
『違うに決まってるやろ』
「お世話になってる先生に渡すんちゃうんかい」
「せっかくお返しゴディバにしたろおも–––」
『先生いつもありがとうこれ感謝の気持ちです』
「手のひらを返すって言葉の見本やな」
ゴディバ>担任に渡す屈辱
おいしいものに勝るものはないよね。
バレンタインの日なんて毎年バタバタするもの。
休み時間のたびに他のクラスから女の子がやってくる。
私たちのクラスは顔面偏差値高いって言われるから
特にキャーキャー言いながらこのクラスに来る女子は多い。
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作者名:たれめ | 作成日時:2021年7月8日 11時