初めまして 十九項目 ページ24
開け放っていた襖から、風が吹き込んできた。
そのあまりにも冷たい風に、秋田と絵本を読んでいた五虎退がぶるりと震えて身を縮こませる。側にいた虎も、どうやら寒かったようで。
彼に身を擦り寄せていた。そんな彼らに、後藤や厚がタオルケットを持ってきて掛けている。
いち兄が居ない間は俺たちが弟の世話をするんだ...と豪語していたのは、確か昨日のことだ。
ピロリン
「うわ!?」
そんな中俺っちは、呆然と眺めていた電子機器が突如音を立てたことに思わず飛び上がっていた。そして、ほぼ同時に肩をビクつかせていた骨喰とアイコンタクトをする。
一つ頷き合ってから、俺たちは電子機器を開いた。
「加州の...旦那?」
「薬研、どうしたの?」
「骨喰?」
便りに目を通している俺っちに、不思議がった乱が近づいてきた。骨喰の背後からは鯰尾がのし掛かっている。彼は鯰尾にも文面が見えるように、頭をずらしていた。俺っちもそれに倣う。
「加州の旦那からだ」
「なになに...『破壊されたゲートを直す』...み、皆集合!」
乱に文面を見せると、彼は一通り目を通し終わってから兄弟たちに号令を掛ける。すると皆、なんだ?どうしたんだ?と集まってきた。
一番始めに駆け寄ってきた前田に電子機器を渡し、俺っちは骨喰に近づいていく。彼も鯰尾に電子機器を預けていた。
「骨喰のところにも送信されてきたということは、おそらく一軍の奴らは全員知っているな」
「薬研はどうする?」
「俺は...」
加州の旦那の思考を考察し、驚きの声を上げている弟たちの方へと視線を向ける。そんな俺っちに、骨喰は既に分かっているかのような口調で問い掛けてきた。
___そんなの、もうとっくに決まってらぁ
「...言わなくても、分かってるだろ?」
「...ふふ、」
「骨喰〜!これ、俺にも送って!脇差たちに一斉送信する!」
「薬研!ボクも!」
大将が居なくなってから3日。
久しぶりに見た弟たちの笑顔に、俺っちの頬も自然と緩んでいた。
「絶対助けるから...だから、早く帰ってきてくれよな。大将?」
___
To,鯰尾です!
加州さんからの便りだよ!
短刀たちには乱が送ってるから転送不可!
《転送:どーも。加州清光です。》
___
To,乱だよ!
主さんを助けたい人必見!
絶対見てね!
《転送:どーも。加州清光です。》
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ファーストMe - めちゃくちゃ面白いです(о´∀`о)更新頑張ってください! (2017年2月25日 15時) (レス) id: 4d48430878 (このIDを非表示/違反報告)
神歩(プロフ) - 杏仁豆腐さん» うぁぁ(自慢)だなんて!嬉しい限りです!もちろん、乗せて頂くのはOKです☆ありがとうございます(o^^o) (2016年12月30日 23時) (レス) id: 64d455b767 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐 - 神歩さん» いえいえ!描いて頂き、本当にありがとうございました!確認次第、小説の方に載せさせて(自慢)頂きたいのですが...よろしいでしょうか? (2016年12月30日 20時) (レス) id: c00500378b (このIDを非表示/違反報告)
神歩(プロフ) - 杏仁豆腐さん» あ、はい!そうです。杏仁豆腐さんのボードにURL貼らせて頂きました。説明不十分ですみません汗 (2016年12月30日 20時) (レス) id: 64d455b767 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐 - 神歩さん» ありがとうございます!えーっと...ボードの方でよろしいのでしょうか? (2016年12月30日 19時) (レス) id: c00500378b (このIDを非表示/違反報告)
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