初めまして クリスマス編 ページ18
※ゲートのバグにより、本丸と探偵社の世界が繋がっているままの設定です。
本編とは何の関わりはありませんのでご注意を。
〜〜〜
空から舞い降りてくる白く冷たいソレは、今の季節に似合ったもので。
12月24日...今日はクリスマスイブである。口許まで覆ってあるクリーム色のマフラーにモコモコの手袋、茶色のコートとその出で立ちは完全防寒である少女は、はぁ...と一息吐いた。
「どうしてここに中也がいるんだい?椿と買い物をするのは私の仕事だよ。早く消えてくれ」
「あ"ぁ"?何言ってんだ手前...俺はコイツに着いてきただけだ。帰るのは手前の方じゃねぇのか?この社会不適合者が」
『...とりあえず、私を挟んで喧嘩するのは止めてくれねぇ?』
右側に太宰、左側に中原を引き連れて街中を歩くのは審神者である少女...その名の椿という。
今尚互いに中指を立て続けている二人に、彼女は心底思った。これ、人選を間違えたな...と。
彼らは今、今夜本丸で執り行なわれる予定のクリスマスパーティーの準備をするために必需品を買い揃えているところなのである。刀剣たち、探偵社、それにマフィア...軽く五十は超えているであろうその人数に、本丸に置いてある物品では足りないようで。こうして、町に駆り出されている者たちも大勢いた。
『そもそも、なんでコイツらと...』
「くじ引きで決まったんだもの。しょうがないよ」
「手前の仲間からの殺気がヤバかったがな」
「主に、加州君からのね...」
「あの目はマジだった」
『あんた等...本当は仲良いんじゃないの?』
椿からの指摘に、犬猿の仲である二人は即座に否定の意を示す。
まるで図っていたかのように息ぴったりなその反応に、彼女は苦笑するしかなかった。
「あれ、どうしたんだい?」
「荷物、重いのは俺が軽くしてる筈なンだが...」
『え、いや...何にもない』
突如歩みを止めた椿に、太宰と中原も足を止めた。異能を使い、自身の持つ荷物の重量を更に減らそうとする中原に断りを入れ、再び足を進めている。太宰は彼女の見ていた方に視線をやり、納得したかのように頷いた。
鮮やかに染められている、深紅のマフラー。
まるで赤の似合う彼のことを連想させるかのようなその色に、太宰は優しく微笑んだ。
「...何気色ワリィ顔してンだ、手前」
「中也の顔よりは断然マシ。ねぇ椿、何か忘れ物してるんじゃないのかな?」
『え、別に何も...』
「荷物は私と中也が持って帰るからさ、早く行っておいでよ」
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ファーストMe - めちゃくちゃ面白いです(о´∀`о)更新頑張ってください! (2017年2月25日 15時) (レス) id: 4d48430878 (このIDを非表示/違反報告)
神歩(プロフ) - 杏仁豆腐さん» うぁぁ(自慢)だなんて!嬉しい限りです!もちろん、乗せて頂くのはOKです☆ありがとうございます(o^^o) (2016年12月30日 23時) (レス) id: 64d455b767 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐 - 神歩さん» いえいえ!描いて頂き、本当にありがとうございました!確認次第、小説の方に載せさせて(自慢)頂きたいのですが...よろしいでしょうか? (2016年12月30日 20時) (レス) id: c00500378b (このIDを非表示/違反報告)
神歩(プロフ) - 杏仁豆腐さん» あ、はい!そうです。杏仁豆腐さんのボードにURL貼らせて頂きました。説明不十分ですみません汗 (2016年12月30日 20時) (レス) id: 64d455b767 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐 - 神歩さん» ありがとうございます!えーっと...ボードの方でよろしいのでしょうか? (2016年12月30日 19時) (レス) id: c00500378b (このIDを非表示/違反報告)
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