初めまして 十項目 ページ12
深いところにあった意識がゆるゆると浮上し、私はうっすらと目を開けた。
ぼやける視界に入ってきたのは何時もの見慣れた本丸ではなく、真っ白な天井であった。次に、視線だけを動かして辺りの索敵を行う。身体を起こさない理由は、何故か上半身を動かすことが出来なかったからである。
主に、腹部の部分が圧迫されてる気がする。私は限界まで首を動かし、自身の腹部を見やった...見慣れた白い頭が、そこにあった。
綺麗な金色の瞳がこちらを向いており、必然的に目と目が合う。
「あ、るじ？」
『...よう、鶴』
「...っ、主ぃ！」
『ちょ待、落ち着け...ぐぇ』
力任せに抱き着いてきた鶴丸に、私は為す統べなく変な声を漏らすだけであった。ちょうど、完璧に、首に決まっている。その細い腕から繰り出される腕力に、私の首が折れるのも時間の問題であった。
その時である。
「鶴丸殿？一体どうし、て...」
『おう、一期。悪いがこいつを...』
「主殿！」
『お前もかブルータス』
鶴丸の声に反応したのだろう。空色の髪を靡かせた青年...一期一振が、ドアを開けて部屋に入ってきた。そして私を見た瞬間、動きを止める。
私は助けを求めるために、ぴしりと固まる彼に声を掛けた...が、どうやらそれは叶わぬようで。鶴丸の反対側に回り込み、勢いよく...それはもう勢いよく抱き締めてきました。
主のライフはもう０よ(白目)
「よかった...もう、起きないのかと...」
「主殿...手を、離してしまい...貴女を守れずに...本当に、申し訳ありませんでした...！」
『...』
うん。心配掛けたのは謝るよ？でもね？君たちの腕力のせいで、主。今重傷だからね？魂抜け掛けてるからね？
耳元で小さな嗚咽が聞こえてくるが、泣きたいのはこっちの方だ。圧死なんてイヤだぞ。
私は再び途切れ掛ける意識をなんとか繋ぎ、二人を落ち着かせるためにその背中を叩く。
その時、あることに気がついた。
鶴丸の背中、一期の足...私の腹部に負っていた刺し傷でさえ、綺麗さっぱりと消えていたのである。道理で抱き着かれても痛くない訳だ。
『...心配を掛けたな』
「...っ、ああ。全くだ」
「よかった、本当に...」
やっとのことで私を解放してくれた鶴丸と一期。肩を竦める私に、鶴丸が頬を膨らませた。
一期はまだ泣いている。無茶苦茶頭撫でた。
「ようやく、目覚めたようだね...眠り姫様？」
ロングコートの男が、そこにいた。
〜〜〜
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ファーストMe - めちゃくちゃ面白いです(о´∀`о)更新頑張ってください！ (2017年2月25日 15時) (
レス) id: 4d48430878 (このIDを非表示/違反報告)
神歩(プロフ) - 杏仁豆腐さん» うぁぁ(自慢)だなんて！嬉しい限りです！もちろん、乗せて頂くのはOKです☆ありがとうございます(o^^o) (2016年12月30日 23時) (レス) id: 64d455b767 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐 - 神歩さん» いえいえ！描いて頂き、本当にありがとうございました！確認次第、小説の方に載せさせて(自慢)頂きたいのですが...よろしいでしょうか？ (2016年12月30日 20時) (レス) id: c00500378b (このIDを非表示/違反報告)
神歩(プロフ) - 杏仁豆腐さん» あ、はい！そうです。杏仁豆腐さんのボードにURL貼らせて頂きました。説明不十分ですみません汗 (2016年12月30日 20時) (レス) id: 64d455b767 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐 - 神歩さん» ありがとうございます！えーっと...ボードの方でよろしいのでしょうか？ (2016年12月30日 19時) (レス) id: c00500378b (このIDを非表示/違反報告)
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