プロローグ ページ1
「主逃げて!検非違使が...!」
「大将!」
斬り飛ばされる襖
立ち上がる砂埃
粉塵の向こうに見える蒼い双眼
巫女服が斬られ、腕から赤い血液が滴り落ちた
腕を、指を伝って畳にしみ込む
加州や薬研の、私を呼ぶ声が聞こえてきた
二人とも顔面蒼白で、目の前の敵に斬りかかりながら此方に走ってきている
私に迫る刃を鶴丸が受け止めてくれた
彼の、真っ赤に染まった背中のなんとも痛々しいことか
グイッと腕を引かれ、ゲートの方へと走り抜く
私はただ、空色の頭をした彼の後をついて行くことしか出来なかった
刹那、その空色が目の前から消えた
捕まれていた腕から、彼の白い手袋が無くなる
『一期!』
検非違使にふっ飛ばされた彼を視線で追うも、覆い被さってきた大きな影によって阻まれた
ふらりと揺らめく、妖しい光
「A!」
ああ、私を名前で呼ぶのはたった一振りだけ...
泣きそうな顔で、ボロボロになった指先で、懸命に此方に手を伸ばす
私もそちらへ手を伸ばすが、もう間に合わない
皆の、悲痛な声が耳に入ってくる
そんな顔...しないで......
冷たい無慈悲な刃が身体を貫抜き、私の意識はそこで途切れた
470人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ファーストMe - めちゃくちゃ面白いです(о´∀`о)更新頑張ってください! (2017年2月25日 15時) (レス) id: 4d48430878 (このIDを非表示/違反報告)
神歩(プロフ) - 杏仁豆腐さん» うぁぁ(自慢)だなんて!嬉しい限りです!もちろん、乗せて頂くのはOKです☆ありがとうございます(o^^o) (2016年12月30日 23時) (レス) id: 64d455b767 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐 - 神歩さん» いえいえ!描いて頂き、本当にありがとうございました!確認次第、小説の方に載せさせて(自慢)頂きたいのですが...よろしいでしょうか? (2016年12月30日 20時) (レス) id: c00500378b (このIDを非表示/違反報告)
神歩(プロフ) - 杏仁豆腐さん» あ、はい!そうです。杏仁豆腐さんのボードにURL貼らせて頂きました。説明不十分ですみません汗 (2016年12月30日 20時) (レス) id: 64d455b767 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐 - 神歩さん» ありがとうございます!えーっと...ボードの方でよろしいのでしょうか? (2016年12月30日 19時) (レス) id: c00500378b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ