20話 天下五剣 ページ22
「あ〜るじ〜！
俺も竜堂たちと一緒に行きたかったぜ〜！！」
「国行だけズルい」
「静かにしてください」
愛染と蛍丸がぶつぶつと愚痴を口にする。
斬るが本分である彼らにとって、ただ見ているというのは苦行であった。
頬を膨らませる二人の視線の先には、彼らの主である眼鏡を掛けた青年が地面に向かって何やら文字を記していた。
「...やはり、可笑しいですね」
指先で眼鏡をクイッと押し上げ、眉を寄せる。
愛染が首を傾げて彼に問い掛けた。
「どうしたんだよ？何かあったのか？」
「...
「...っ！？二人とも、頭下げて！」
愛染の問い掛けに答えようとした青年。
その言葉を、彼の部下である小さな大太刀が遮った。
自身の獲物に手を掛けて引き抜き、弧を描きながら力任せに振り抜く...先ほどしゃがんだ、二人の真上を。
「うわっと...蛍！？」
「...っ、愛染！」
驚いて立ち上がろうとした愛染の手首を引っ張り、再び座らせる。
ぼそぼそと言葉の羅列を口の中で発し、自身と愛染の回りに結界を張り廻らせた。
彼もまた陰陽術の使い手なのである。
「主、国俊！大丈夫！？」
「はい。声かけ、ありがとうございます」
「なんでこいつらが...！？」
刀を構えながら、駆け寄ってくる蛍丸に礼を言う青年。
引っ張られて尻餅を着いた愛染が、眼前に現れたソレを見て目を見開く。
「歴史溯行軍...！」
妖しげな霊力を漂わせる存在...それ即ち、彼らは味方では無いということを示していた。
愛染も蛍丸同様、腰に帯刀していた獲物を引き抜いて斬りかかって行く。
「...なるほど。残業決定ですか」
忌々しげにチッと舌打ちをした青年が、腰に提げているホルダーの中から拳銃を取り出した。
・
『...三日月、宗近』
全身の筋肉が強張るような気がした。
それほどなまでに彼...三日月から発せられるどす黒い殺気が、危険だということを示している。
頬を冷や汗が伝い、ごくりと唾を飲んだ。
「おや？そなたがソレの主か？」
『...そうだと言ったら？』
光の無い目で此方を見る三日月。
その問いを、獲物に手を掛けながら挑発的に返す。
「ふむ...よし、ならば斬ろう」
『...っ、』
刹那、力強く地を踏み出し此方に向かってきた三日月に、未だ隣で蹲っている物吉を左に押してこの場から遠ざける。
私は彼の刃を受け止めるも力に押し負け、後方に吹っ飛んだ。
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ハルヒ(プロフ) - 臨兵闘者皆陣烈在前…アカン妖界ナビ・ルナしか浮かばんかった…そしてこの小説がとても好きです…ゆっくりでいいので更新待ってます…杏仁豆腐さん大好きです…(*￣ii￣)ﾊﾅｼﾞﾌﾞｫｫｫ← (2017年11月28日 14時) (
レス) id: 852ed5590a (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐(携帯)(プロフ) - アッシュさん» その点に関しては申し訳ありませんでした。只今設定の方を載せましたので、何か不便な点がございましたら言ってください。 (2017年11月6日 22時) (レス) id: c00500378b (このIDを非表示/違反報告)
アッシュ(プロフ) - 設定無いのですか？初っ端から話が始まって何が何だか分からないです… (2017年11月6日 21時) (レス) id: 780afa92f9 (このIDを非表示/違反報告)
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