2BROには末者がいるんだよ

マイリトル ページ50

【リクエスト】


『………(ビクッ』



末者はある一点を見つめ、肩を震わせた

そこにはまるで…ぬいぐるみのように可愛らしい、どこか彼らに似ているような姿が三つ

白いお顔に仄かなピンク

カッコいいって言ってもらいたいがために着ているようにみえるスーツ

それぞれのイメージカラーだと思われるネクタイ

ある三人を連想させる姿だ


取り敢えず一回は無視をしたのだが

確実に向こうから視界に入ってきた

というより現在進行形で一人が膝の上にいる

他の二人は机に乗り、末者の手に片方づつぎゅっと抱きついていた



『…君たちは誰？』



手に絡みついている二人をうりうりと頬を挟んだりして構いつつ、声をかけてみる

残念なことに両手が塞がっているため膝上の子には構えなかった



「オトジャ！！」


『弟者？！てか喋った？！』



まさか喋るなんて思わなかった

実は動物に話しかけるくらいの気持ちだった


名前を呼ばれたのが嬉しいのかお腹に抱きついてきて、目が合うとふにゃっと笑う

サイズが違くとも、ふにゃっと笑う仕草は同じだった

…育てても(飼っても)、いいかな

その可愛さにキュンとして、手に纏わりついている二人を気にせず抱きしめ返した



「ずるい！！」


「かまえ！！」


『可愛いぃ…そんなこと言わないでぇ』



母性がくすぐられる

可愛くて可愛くて三人をまとめて抱きしめた

きゃーっと嬉しそうに声を上げる

ふわふわ もちもち

食べちゃいたいくらい可愛いとはこのことか


普通に目の前を歩いていくのを見つけた時はかなり本気で驚いたが

思ったより悪いものじゃない

むしろ幸せ



「「「あ！」」」


『なに？』



三人して声を上げるから体ごと振り返る

そうしたら三角錐の被り物をしている生き物を発見した

あれは、もしかして



『………確保ぉ！！』



絶対に捕まえて抱きしめなくては

そして手作りのサングラスをかけるのだ

きっと似合うに違いない

名前はリトルアニジャ一択


確保と叫べば三人が同時に走り出す

言うことを聞いてくれるみたい

てかめっちゃ俊敏

残像が見える



『ん？』



自分も捕まえに行こうとした時

後ろからズボンの裾を引っ張る感覚


そこには赤色のネクタイをしている三人より一回り小さいくらいの姿が

女の子だろうか



『………マジですか』



なんだか既視感

あの三人と言えばもう一人


仲間外れは可哀想でしょ？

小さい彼らにも、紅一点はいるのです


.

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