雨宿り ページ21
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「あ"ぁ！！クッソ！！ついてねぇ！！」
ちょっとコンビニに買いに出ただけだった
そのちょっとの間に雨が降り出した
小雨程度ならよかったのだが、土砂降りで
どこぞの誰かじゃない限り嬉しくない
「あ？こんなとこに鳥居なんてあったか？」
いつも通りの帰り道のはずだったが
覚えのない物を見つけた
それだけで怪しさ満点なのだが、妙に気を引かれる
無意識に足が動いて鳥居をくぐっていた
「おぉ、ここに人が来るのは久しいな」
神社…だろうか、こじんまりとしているそこに
朗らかに笑う着物を着た、どこか人間離れしている人がいた
「あ、ここ私有地でしたか？」
「よいよい、ここにはあまり人がこん、少しばかり話し相手をしてはくれんか？」
「はぁ…じゃあ雨の間だけ」
手招きされてそばに腰掛ける
近くで見るとさらに人間離れしているように思えた
瞳に綺麗な三日月が浮かんでいて
でも、それは何故か身近に感じる
「瞳…綺麗ですね」
「ははは、それを聞くのは二回目だな」
「他にも？」
「あぁ、お主、下に妹はおらんか？」
どこか嬉しそうにそう聞いてきた
何故そんなことを聞くのか疑問に思ったが、別に隠す事でもない
それに
全てを見透かしているような瞳に逆らう気にはならなかった
「いますよ、知ってるんですか？」
「知っているとも、たまに遊びに来てくれるのだ」
「迷惑はかけませんでした？」
「ははは、心配せずとも良い子だ、こんな爺の話を聞いてくれる」
え、爺？
下手したら俺より若そうだけど
何者なんだ？
「お主はこのような事に縁はないのだろうなぁ」
「はぁ…」
「なに、ただの爺の戯言だ、気にすることはない」
ほけほけと笑っているが
そうすぐには納得できない
謎は増えて深まるばかりだ
「さて、そろそろ迎えが来たな、あまり待たせては可哀想だ」
「え？別に迎えなんて…」
「来ておるぞ？お主の妹だ」
指差す方へ視線を向けると確かに赤い傘がひとつこちらに近づいている
何故分かったのだろう
「あの、なんで……あ？」
いない
ただただ雨が地面に落ちる音だけがそこに響いている
『あー、兄さんも魅入られたかぁ…私の兄さんだもんなぁ…ま！大丈夫！大したことないから！』
「意味が分からないヨ」
『まぁまぁ、戯言だよ？気にしなくていい』
俺の妹は
さっきの奴と同じ雰囲気でそう言葉にした
少し
俺の妹じゃない気がした
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まるごと林檎。 - 小心者さん» 返信遅れてすいません！だいじょぶでしっ！ (2018年8月28日 5時) (
レス) id: a0a0b9abba (このIDを非表示/違反報告)
小心者(プロフ) - みぃさん» 嬉しい！ありがとう！ (2018年8月27日 22時) (レス) id: 2427521ea6 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 小心者さん» 初めまして！！この作品とても面白くて第1弾から見ました！猫の恩返しパロの弟者さんかっこよすぎて惚れましたありがとうございます！これからも更新頑張ってください応援してます！ (2018年8月27日 21時) (レス) id: f861e836fe (このIDを非表示/違反報告)
小心者(プロフ) - まるごと林檎。さん» リクエスト了解したぜ！見たいシーンとかあったり？ (2018年8月26日 15時) (レス) id: 2427521ea6 (このIDを非表示/違反報告)
まるごと林檎。 - リトル末者〜…おねがいだからわがはいのところにおいでー…はｯ、リクエストですっ！猫の恩返しパロを書いてほしいのですっ！ (2018年8月26日 11時) (レス) id: a0a0b9abba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小心者 | 作成日時：2018年7月13日 21時
