93sはいつも以心伝心 (ページ39)

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PD「A、君は今、グループでの存在意義について悩んでるよね？もしかしたら見つかるかもよ、君の居場所。正直、この短時間でここまでのストーリーを描けるとは思わなかったよ。もう少し話を詰めてみないか？MV制作チームとして」

『私が、MV制作に携わっていいんですか？』

PD「もちろん！何事やってみないと。ダンスや歌をアイドルが作るグループもあるならMVや舞台演出をしたっていい。自分達の歌を届ける手段だからね」

『…やりたいです。メンバーが作った曲の世界観や魅力を色んな人に伝わるように。』

PD「早速明日から始めよう。今日は帰ってゆっくりしなさい」

『はい、ありがとうございます』

YG「失礼します」

ユンギとPDニムの部屋を出た。さっきとは違って心が晴れた気がする。

YG「もう、あんなこと言うじゃねーぞ。」

『うん』

YG「…俺が、1番お前を……あ。」

『ん？』

YG「悪りぃ、曲と歌詞が浮かんだ。忘れたくねぇから俺先に戻る！」

『あ、うん。頑張って！』

何かを言いかけたユンギの言葉が気になるけど、まぁいいや。私も明日のためにもっとストーリーを考えてみよう。
"花様年華"、いい作品にしたいな。

次の日から練習に加え毎晩、遅くまでコンセプト会議に参加した。色んな意見を盛り込んだ結果、これから何年も先を見据えた長期プロジェクトになり、メンバーが演じる役の設定も決まった。
中々、暗い話だけど全てが綺麗では人々の共感は得られない。
私の提案を受け入れてくれた制作チームの人々には感謝しかなかった。

PDニムがおっしゃってくれた「不要だなんて思ってない」その言葉を実感できたのは本当に嬉しかった。
そして何より、新規プロジェクトの1発目であるタイトル曲は、あの日ユンギが聞かせてくれた曲だった。
友達の曲だ、絶対に失敗したくない。よりやる気を出して取り掛かった。

NJ「これ、Aヌナが考えたの？」

JH「わぁ…凄いね、僕、演技できるかな？」

JM「凄く長期的なプランなんですね？」

JN「僕、結構重要な役…？」

『元俳優志望！がんばって！』

TH「たのしそ！たのしそ！！」

JK「タイトル曲はどんななんですか！？シュガヒョン！」

YG「これ。」

♪〜〜

BTS「おお！」

NJ「ユンギヒョンのヒントで歌詞が浮かびやすかったです！」

JH「ラップもスラスラかけちゃったよ！」

JM「タイトルはなんて言うですか？」

ジミンの質問でユンギは顔を上げ、私を見ながら答えた

YG「I NEED U」