104 永瀬side ページ11
.
Aから話あるって呼び出された。
多分告白のことなんやろなって思って、半分の不安と、半分の期待が入り交じってた。
「もしかしたら…」なんて淡い期待もすぐに打ち砕けることも知らなかった。
『廉…ごめん…』
Aのこの一言で俺は全部察した。
…こういう感は鋭いんだよな俺。笑
.
本当は全部わかってた。
ただ、信じたくなっただけ。
Aが紫耀のこと好きなんちゃうかって薄々気づいてた。
紫耀と話してる時の表情とか、A結構わかりやすいし。
……俺なりに結構頑張ったつもりやったのにな。
『なんで、そこまでするの…？』
いや、そんなん決ってるやん。
好きすぎるくらい好きなんだわ、Aのこと。
俺が質問に答えると、泣きそうな顔で俺を見るA。
…泣きたいのは俺の方やわ。笑
心の中でつっこむけど、口に出る言葉は全然違う。
「ぎゅってしていい？」
『…え？』
「一回だけ」
『何言ってんの』って笑って返されると思ったら、俯きながら頷くから、気づいたら強く、強く抱きしめてた。
『…っ、廉、強いよ…』
俺よりずっと小さいAを抱きしめたら、Aはすっぽり俺に納まる。
顔を出そうとしてもぞもぞしてるのとか、可愛くてたまらない。
あー。好きすぎやな俺。
…なんで紫耀なん。
そんなことを考えてたら、余計にどんどん強く抱きしめたみたいで、Aに背中をトントン叩かれて、ハッと我に返った。
「あ……ごめん」
『…強すぎ…！』
そう言いながらも笑ってるAを見て、こんな子に愛されてる紫耀は幸せ者だと思った。
「じゃあ俺はそろそろ帰るわー」
『廉、ありがとうね』
「ん？何が？」
『気持ち伝えてくれて。嬉しかった！』
「俺まだ諦めてないで？」
『……』
「もうそんな顔せんといてや〜笑
なんかあったら言えよ？俺すぐ飛んでくから」
『…本当にありがとう』
「じゃあ、また」
『ばいばい』
.
……よかった。堪えられた。
車に乗った瞬間、なんかわからんけど涙がポタポタ出てきた。
「…本気やったなー俺」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 692人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆいか - こんにちは！作品、読ませていただいています。もう更新しないんですか？続き、読みたいです！作者さんのペースでいいので、書いていただけると嬉しいです！これからもずっと待ってます。応援してるので、頑張ってください！ (2020年5月8日 21時) (
レス) id: 86d46ef939 (このIDを非表示/違反報告)
ティアラY - とても面白いです！個人的に紫耀くんが好きなのでキュンキュンさせてもらってます！続きも楽しみにしてます！ (2019年11月9日 17時) (レス) id: 86d46ef939 (このIDを非表示/違反報告)
キリン(プロフ) - キリンさんの小説fan☆彡さん» ありがとうございます！なかなか書き進められなくて止まってしまいましたがやっとまた動き出せそうです！廉くんとの絡み楽しみに待っていただけると嬉しいです！ (2019年10月20日 1時) (レス) id: ade1832552 (このIDを非表示/違反報告)
キリン(プロフ) - mさん» ありがとうございます！期間があいてしまいましたが更新頑張りますので応援の方何卒よろしくお願い致します。 (2019年10月20日 1時) (レス) id: ade1832552 (このIDを非表示/違反報告)
キリン(プロフ) - renaさん» ありがとうございます！しばらく間があいてしまい申し訳なかったです。更新頑張ります！ (2019年10月20日 1時) (レス) id: ade1832552 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：キリン | 作成日時：2019年3月27日 1時
