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(もっとも、…私は他国に“感心”など出来る立場ではないのだけれど)
自嘲するように心の中で笑うと共に、昔、お母様に「貴女は少し自分の立場をわきまえたらいかがかしら」とお叱りを受けたことを思い出してしまった
あれはいつ頃の話だったかと考え込みそうになるが、今はそんなことを考える時間では無いと思考を振り払い、切り替えようと背筋を伸ばす
そんな雰囲気を感じ取られたのか、らっだぁ様の表情も神妙な面持ちに変化した
rd「それを言わせていただいた上で、もう一度お聞きします。不審者は本当にいなかったと思うのですか？」
cn「…」
らっだぁ様の言葉を聞いた瞬間、コンタミ様の目が静かに細められた。そのせいか分からないが、私はまるで静かに尋問を受けているかのような気分になってくる
それでも私の答えは最初から決まっているのだ
『もちろん。』
rd「！」
『お父様が不審者は居ないと仰ったのです、私の見間違いだったのでしょう』
何を言いたいのか心底わからない、そんな意味を込めて微笑めばコンタミ様の眉が顰められる。何かを疑うような…でもそれを断言できないような、奥歯にものが挟まったような顔だ
けれど何故か自然とコンタミ様のそのつっかえが取れ、その考えを言葉にされた時、グルッペン様に言われた時のような感情を覚えてしまうことを不思議と予感してしまう
自分から好んであの感情を味わいたくはない
私は背後にいるチーノにチラリと目配せをした。すると流石と言ったところか、すぐに意図を読み取ってくれたらしい
ci「らっだぁ・アトラティカ様、コンタミ・カラマ様。申し訳ございません。お嬢様は少しお疲れのようでして…」ﾆｺｯ
rd「、、、こっちもこっちで慣れねー…」
ci「…何か仰いましたか？らっだぁ・
rd「いやぁー？」
わざとらしく名前を呼ぶチーノに、らっだぁ様は何処か気まずそうに目を逸らした。先程の質問を繰り返し聞いてこないということは納得していただけたのだろうか
cn「確かに本日の主役であるクランウェル嬢は大変だったでしょう、配慮に欠けてしまって」
『いえ、そんなことは。短い時間でしたがお話出来てとても楽しかったです』
もはや強引だったかもしれないが、『それでは』とチーノを伴いその場を去ろうとする私を彼らは引き止めなかった
時間は止まることなく流れる
『…気持ち悪い』ﾎﾞｿｯ
私の胸に１つの蟠りを残した私が生まれたとされる日も、遂に終わりの鐘が鳴るのだ
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名無し - 皆さんの魅力を引き出す素敵な作品ですね！ストーリーの構成や展開、比喩や日本語の使い分けに心を打たれました。そして続編に行くタイミングが絶妙でより続きに興味を引かれました。まだ続編があるのにも関わらず、コメントしてしまいすみません。お返事は結構です。 (7月20日 21時) (
レス) @page50 id: 0a21e3f2e5 (このIDを非表示/違反報告)
レッドウルフ(プロフ) - NikaRaysさん» ありがとうございます！わ、分けるほどの文才なんて私にはございませぬですよ…しかも天才だなんて…！？全員の魅力をきちんと引き出せているのなら幸いです！これからも是非ともよろしくお願いします〜 (2022年7月22日 20時) (レス) id: 704b4d5265 (このIDを非表示/違反報告)
NikaRays - 好きです。文才分けてください。そして大好きです。全員の魅力を最大限に引き出している。天才ですね、好きです (2022年7月21日 13時) (レス) id: 6125a03033 (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - おーいgrさん？cn絶対許さへんで？私も許さへんけど…… (2022年5月23日 5時) (レス) @page50 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
柊 - ｸﾞｱｯついに言った、言ったぞ!!やっべぇ心臓が発作おこしちまうぜ。(テスト明けと大会二日連続で眠くて頭おかしいです。) (2022年5月22日 22時) (レス) @page50 id: 98cd497361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レッドウルフ
| 作成日時：2021年11月26日 22時
