【ヒロアカ】受動喫煙【男主】 (ページ7)

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7本目. ページ7

文化祭まで残り2日

俺は今日、しなきゃならない事がある
それも絶対に

｢あ、忙しいのにごめんね。あのさ｣
｢は、はい｣

｢轟焦凍くん…って今居る？｣

お前を容赦無く潰す

まぁ学校で煙草を吸っていた俺が悪いし、彼は完全にとばっちり
可哀想だけれど

俺の目に止まってしまった君が悪いよ

｢っ！…｣
｢あぁ、居た居た！お～い、早く～！｣

今ここで、こんなにも爽やかに声を掛けて、周りが眩しいと豪語する微笑みを浮かべて手招きをする俺は

俺であって"俺"では無い

彼の前で素を出して話をするのはとてもリスキーで、人に見られてしまう事だってあるだろう
でも俺はこの学校の[生徒会長]だから

｢ほら、入って｣
｢…｣
｢早く｣

誰も居ない場所を作るのだって、[生徒会室]を貸し切る事だって、簡単な事

彼が生徒会室へ1歩踏み出したと同時に背中を強く押し自分も中に入り、鍵を素早く閉める
緊張なのか、警戒なのか、棒立ちのまま動かない彼の横を通り抜けカーテンに手をかけ
｢そこの椅子、座って？｣
そう言いながらカーテンを閉めていく

机から少し、不自然に距離の空いた椅子に大人しく腰掛ける彼を見計らい、俺はその椅子の正面にあたる机の上に脚を組んで座る

机の上から見下ろす彼の顔は、下を向かれて良く分からない
でも、それじゃあつまらない

｢どこ見てんだよ1年｣
｢っ！｣

左手で彼の右耳を摘み、顔を上に上げさせたタイミングで、俺も彼へと近付く

その距離、2cm

男だろうが女だろうが、こんな距離に顔があったら思わず叩くが、何故だか、そんな気はしない
むしろ

｢っ？！……｣
｢何その顔｣

いきなり顔を紅くしたコイツを見て、面白い、そう思ってる

もっと近付いたらお前はどんな反応をする？
流石に嫌がる？
それとも、もっと

｢嬉しい？｣
｢…はぁ？｣

顔を紅らめて嬉しがる？

ふッ、と鼻で軽く笑い、そのままの状態で口を開く

｢心当たり…ない？｣
｢…無い｣

こちらが焼けそうになる程に熱く、尖った視線と、俺の目を刺すような目付きの悪さ

まるで、幼い自分を見ているようだった

｢ねぇ

そんなに俺に殺されたかった？｣