【ヒロアカ】受動喫煙【男主】 (ページ3)

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3本目. ページ3

あの後、去り際に頭を撫でてやろうと思ったら、思いっ切り叩かれた

まぁ、そんな事はどうでもいいんだけど

明らか動揺した顔も、見開いた時に良く見えた綺麗な瞳の色も、先輩のこの俺にタメ口で腹を立てるその姿も、初な年下らしい表情も

異常に柔らかい唇も、香る匂いも

｢…悪くない｣

さっきから頭を離れない

でも多分その理由はそんなに良い意味では無くて
きっと今俺は

あの後輩で遊ぼうとしてる

いい暇潰しが出来た、ってそう思っている

本当に俺って性格悪いなぁ…

そうは思いながらも、生徒会室に向かう俺の足取りは軽いものだった

荷物を取り生徒会室の鍵を閉め、職員室までの道のりを淡々と歩く
外が薄暗いせいか、廊下も薄暗く気味が悪い

点々と灯る教室の明かりを横目に見ながら、学園祭も近いなぁと心で呟く
このくらいの時期になると、こぞってどこのクラスも下校時刻を過ぎてでも居残って作業する

もう手遅れって事で良いんじゃね？と俺は思うが

まぁでも、思い出作りには最適なんだろうなとは思うし、実際、学園祭のお陰で仲良なっただとか、はたまた
告白するタイミングだとか

自慢でも何でもないが、毎年毎年告白されるこちらとしては何も嬉しくない

好きでも無い輩に、好きだと伝えられても困るだけだ

今みたいな本音を直接言えば告白なんてぱたりと消えるのだろう、けれど、そんな事をしてしまえば俺のイメージが崩れてしまう

その方が困るし嬉しくないからね、ヘマなんてしないよ

｢先輩っ｣
｢うわまじで生徒会長だ｣
｢こんな近くで見たの私初めてなんだけど｣

｢学園祭の準備も程々に。遅くなると帰りが心配だから、ね？｣

｢っ、は、はいっ！｣
｢み、みんな早く帰る準備！！｣

｢ふふっ、偉い偉い、じゃあ気を付けて帰るんだよ。さようなら｣

そう、ヘマなんて

間違いなんて

絶対にしない

今まで、失敗した事なんて1度だって無かった