【QK】丑三ミステリー (ページ7)

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・周回プレイは割と楽しいページ7

side河村

(須貝ルートの)出口が見えてきた。
「この暖簾を越えた先に…」
そうして暖簾をくぐった先には、
「…どうみてもお化け屋敷がある建物内じゃねぇな」
その先には…
「そうですね、
　今ならどこでもドアが作れそうだな」

巨大な水槽。
中には何もいない。紺色を基調としたカーペットと暗い廊下がここの名詞を思い出させた。
「…水族館、だよな？」
「でしょうね…信じがたいけれど」
僕らは息を飲んだ。声なんて出せない。

「__もう異次元に居るって、認めねぇとな」

その言葉はより僕らの緊張感を高めた。絶対に、脱出しないと。
「探索してみますか…」
「そうだな、ここには水槽しか無いし。二手に分かれるか？」
「いえ、一緒にいましょう。危険かも」
何があるかわからない以上周りを警戒していなくては。
この部屋は広く、大きな水槽しかない。左右に道があり、ここは水族館のメインな水槽なのだろうと考えた。

「左に進んでみるか」
ここに帰ってこられるように、メモしながら歩いた。
途中にも沢山水槽があるが、どれも何も入っていない。岩などの置物はあるが、最近使われた形跡がない。まるでその日に忽然と生き物が消えたようだった。

水族館なので一本道のはずだが、いつまで経っても出入り口が見えてこない。さすがに須貝さんも違和感を感じたのだろう。眉が吊り上がっている。
「長いですね」
「…！
　おい、あそこ広い空間になってる…」
ああ、本当だ、やった。と、言おうとしたが、よく見てみれば嬉しいことではなかった。

『…さっきの場所じゃん』
何も収穫は無しか…と思ったが、そうでもなかった。

「あっ！須貝さん！河村さん！」
「こうちゃん！？」
「なんでここに…？」
それは俺らもそうでしょ、と小言を言われたが知らないふり。
「わかんないですよ！お化け屋敷の道を抜けて、気付いたらここに居たんです」
話を聞くと、僕らと同じようにこの水族館に来たらしい。

こうちゃんが来たため、何処か変わった箇所はないかと、僕らは右周りにまた歩きだした。