38話 ページ39
岳斗side
俺の部屋から出て行く間際に俺の方を見てそう言い捨てた真冬の目は、とても冷たく、俺の心に傷をつけるには十分なほど鋭い目だった。
「………」
「だ……大丈夫なのだ……？ 」
黙って横で見ていたソラは、心配そうに俺の方へと飛んでくる。
「……大丈夫だ。言われ慣れてる」
俺はソラを見ずに、ソラに背を向けるようにベッドに横たわった。
「見苦しいとこ見せてごめんな……ソラ」
「……ソラは大丈夫なのだ。ソラの事は気にしなくてもいいのだ」
「ちょっと外行って来るのだ」と言い、ソラは俺の部屋から出て行った、。
「……はぁ……真冬にああ言われても仕方ねぇか……」
真冬が本気でガチギレする事は何度もあった。でも……「絶交」と言う言葉を言われたのは初めてだ。
それほど、真冬はブレイダー試験に合格して、ブレイダーになりたかったんだろう。
それを……俺のせいで、その道を塞いでしまった。本当に俺は最低な奴だ。
「……荷物、今の内に整理しとかなきゃな……」
ベッドから起き上がり、いつでもここから出られるように荷物整理をし始めた。
ブレイダー試験の合格発表は3日後、荷物整理するのはまだ早い気がするが、俺はブレイダー試験でルール違反をしている。
どの道、ブレイダーになるのは絶望的だろう。ルール違反を一つでもしたから脱落確定……それがあの試験の決まりなのだから。
「……あ、写真立て……」
荷物を整理していると、棚の所に家族の写真立てがあるのを見つけ、その写真立てを手に取る。
その写真には死んだ俺達の両親と、大きな木をバッグに幸せそうに笑顔でピースをしている俺と真冬が写っていた。
「この写真……月見の奴、持ってきてくれてたのか」
この写真は俺がまだ中学1年生で、真冬が小学5年生の時の写真だ。家族円満で、喧嘩する時だってあったけど、幸せな両親のとこに生まれてきた事が本当に嬉しく思っている。
だが……今となっては、その幸せな家族は壊れてしまった。
「父さん……母さん……本当にごめんな……」
写真立てを胸に当て、両親に話しかけるように、空を見上げた。
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赤猫(プロフ) - くろーさぎさん» はい、ありがとうございます！これからも頑張ってきます！ (2019年7月24日 7時) (
レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - 失礼致します！とても面白いです！！個人的に木下さんが好きです……�兇盍萃イ辰堂爾気ぁ� (2019年7月24日 7時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
赤猫(プロフ) - riiuさん» いいですよ！ぜひぜひ作ってください！ (2019年6月17日 20時) (レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 真冬ちゃん本当すこ……あ、お願いがあるんですが…この作品のスピンオフ的な立ち位置でComitemという作品を作りたいのですが…よろしいですか？ (2019年6月17日 19時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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