36話 ページ37
岳斗side
あまりの気迫に不良達は呆然となる。
胸ぐらを掴んだ不良を突き放すと、立ち上がって大型魔隆が居る方を見た。
「なぁ、確かさっきお前らが話してたのだと、この試験の魔隆は攻撃した奴の方向に来るんだったよな」
「お、おい……お前何しようと……」
「擬似レイヴンの二つ持ちって禁止だったな。まぁいいか、もうルール違反しちまってるんだし」
不良の1人が持っていた銃を取り、大型魔隆の頭に向かって銃を撃つ。
魔隆の頭にコツンと弾丸が当たると、俺達の方へと目を向ける。
それを見た不良達は顔面蒼白になり、口が塞がらずに開いていた。
その隙に俺は銃を捨て即座に逃げ出した。
「あ！ おい待てや！！ 」
「安心しろ！ たった魔隆一体だけだ！！ お前らが連れてきた魔隆達よりよっぽど良いだろ！！ まぁ、大型の上位魔隆だけどな！！ 」
「ふざけんじゃねぇぞてめぇ！！ ぶっ殺されてぇのか！！！ 」
「そんな事言ってる場合があったら逃げたらどうだ！！ ん？ いや……」
俺は途中で立ち止まり、顔をニヤリとさせて不良達の方を振り向く。
「そんな事言っても、もう手遅れか」
「はっ？ 」
ドスンドスンと言う音が聞こえる度に地面が揺れ、不良達が大きな影に隠れた所で地響きは止まる。
不良達がガクブルになりながら上を見上げると、大型魔隆がビルの谷間から顔を覗かせ、不良達を見つめていた。
「あ……あぁ……！ 」
「グォォォオオオオ！！！！！ 」
大型魔隆が不良達に向かって雄叫びをあげると「うわぁぁぁぁぁ！！！！ 」と叫び声をあげながら、一目散に不良達は涙ぐんで逃げていく。
大型魔隆は地響きをさせ、その不良達を追っていった。
「これはシミュレーションだ。死ぬわけじゃねぇ。ただ、痛い目に合うだけだ」
大型魔隆が不良達を踏み潰し、GAME OVERにした所で、スピーカーから「ピピー！ 」というホイッスルの音が鳴り響いた。
『しゅーりょー！ みんなお疲れ様！ 』
魔隆達は消え、都会のような街並みも消えていき、元の真っ白な空間へと戻った。
『これでブレイダー試験は終了です！ いっぱい脱落者が出ちゃったね〜……でも、生き残ってる子も油断しちゃダメだぞ！ ブレイダーになれるかは、君達の結果によるからね！ あ、もちろんルール違反の子も脱落対象だからね。りあの目はごまかせないぞ〜！ それじゃ、結果をお楽しみに♪ 』
扉が開き、擬似レイヴンを置いて次々と受験者達は出て行く。
「あーあ……やっちまったな……」
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赤猫(プロフ) - くろーさぎさん» はい、ありがとうございます！これからも頑張ってきます！ (2019年7月24日 7時) (
レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - 失礼致します！とても面白いです！！個人的に木下さんが好きです……�兇盍萃イ辰堂爾気ぁ� (2019年7月24日 7時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
赤猫(プロフ) - riiuさん» いいですよ！ぜひぜひ作ってください！ (2019年6月17日 20時) (レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 真冬ちゃん本当すこ……あ、お願いがあるんですが…この作品のスピンオフ的な立ち位置でComitemという作品を作りたいのですが…よろしいですか？ (2019年6月17日 19時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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