26話 ページ27
岳斗side
「人間の中には生命的エネルギーである『リクトル』が秘められているの。リクトルは人それぞれで、色も、濃さも、その大きさも違う。岳斗が見えるオーラのようなものが、そのリクトルと言う物よ」
「あれがリクトル……」
「今回の魔隆はリクトル感知能力が高くてな。そのソラという子が襲われたのも、リクトルが大きかったからだろう」
やっぱり、あの人型魔隆はソラを襲った魔隆だったのか……
「その魔隆の話を聞き、君達の両親は私に連絡をしたんだ。自分達に万が一のことがあったとしても、君達だけは守るようにとな」
「それに、その赤い猫の子だけじゃない。貴方達のリクトルも大きいから魔隆に感づかれやすかった。だから私が貴方達を守るようにとずっと見張っていたのだけれど……気を抜いてしまったせいで、魔隆に襲われているのに気づくのが遅くなってしまった。本当にごめんなさい……」
月見は申し訳なさそうに深々と頭を下げた。
月見は俺達を守ろうとしてたと思うと、月見に八つ当たりのように怒ってしまった俺が、とても情けなく思える。
だが、それと同時に俺の中である決意が芽生えた。
「君達が住める所は私が手配しておこう。だから安心して……」
「ブレイダーって、俺達みたいな子供でも、ブレイダー試験ってやつに受かればなれるんだよな」
「……あぁ、そうだが？ 」
「だったら……俺はブレイダーになってやる」
俺以外のその場にいた全員が、その言葉に驚きの表情を隠せずにいた。
「……確かに、学生でもありながらブレイダーをやってる者はとても多い。だが……それは本気で言っているのか？ 」
「そ、そうだよ！ あの魔隆の恐ろしさを感じたはずだよ！！ そんなの自分から死にに行こうとしてるのとおんなじだって！！ 」
「もう無力のままなのは嫌なんだ。だから、俺はブレイダーになる。ただそれだけだ」
目の前で傷つくとこを見るのはもうごめんだ。
誰かに守られるぐらいだったら……俺自身で守れるように強くなるしかない。
「ブレイダーはいつだって死と隣り合わせなの。そう簡単になれるものじゃない。どうして……ブレイダーになろうとするの？ 」
「決まってんだろ。月見、お前を見て俺が強くなりたいと思ったから。理由なんてそんなもんだ。死ぬかもだぁ？ 上等じゃねぇか。誰になんと言われようと、俺は揺るがねぇぜ。絶対にな」
俺は左手の拳で自分の胸を強く叩き、本気だと言う事を伝えると、しばらく沈黙がその場に流れた。
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赤猫(プロフ) - くろーさぎさん» はい、ありがとうございます！これからも頑張ってきます！ (2019年7月24日 7時) (
レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - 失礼致します！とても面白いです！！個人的に木下さんが好きです……�兇盍萃イ辰堂爾気ぁ� (2019年7月24日 7時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
赤猫(プロフ) - riiuさん» いいですよ！ぜひぜひ作ってください！ (2019年6月17日 20時) (レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 真冬ちゃん本当すこ……あ、お願いがあるんですが…この作品のスピンオフ的な立ち位置でComitemという作品を作りたいのですが…よろしいですか？ (2019年6月17日 19時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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