2話 ページ3
岳斗side
殴られた頬の方を抑えながら立ち上がり、部屋の窓を見る。
俺達は3日前にこの街に引っ越してきた。
父さんの仕事の都合で、学校も転校する事になり、今日から俺と真冬は新しい学校に通う事になったのだ。
だが、正直言って元の学校に未練なんぞ全然無かった。
俺は元の学校で体育指導の先生が男子生徒への体罰を学校裏で見てしまい、後のことなんぞ考えもせずにその先生をぶん殴ってしまった。
そのせいで俺は停学になり、不良の妹として真冬までもが孤立した。
真冬には本当に迷惑をかけてしまい申し訳ない気持ちでいっぱいだが、あんな学校に通うのも俺にとっては気分が悪い。
だから、転校するのに反対は一切しなかった。
俺はベッドに乗り、窓を開けて、家の前を通って行く人達を見る。
「この目の事も、バレねぇようにしねぇとな……」
家の前を通っているおばあちゃんや、ジョギングをしている男性を見ると、体の周りにまとわりつくような不透明なオーラが見えた。
俺には昔から人のオーラのような物が見える。
詳しいことはまだわかってないが、このオーラは人の心を表すような物だと俺は思っている。人によって形も大きさも違うようだ。
ただ、これは俺にしか見えないようで、他の人には見えない。
だからこの力は家族にしか打ち明けてない、他の人に言ったらどうなるかわからないからな。
「さて、さっさと着替えるか」
窓を閉め、クローゼットを開けると、赤いパーカーと学校の制服を引っ張り出す。
「そういや、今朝見た夢、なんだったんだろ……」
最近、俺は同じ夢を見る、
ボロボロな状態で手足に枷がつけられた5人の子供達と共に、暗い洞窟の中に閉じ込められる。
そして目が覚めると、決まって涙を流していた。
だが……今日見た夢は、いつもとは違って、何か深刻な感じだった。
いつもの子供達が目の前で大人達に連れていかれそうになっており、1人の長髪の少女が俺に手を伸ばして、何かを叫んでいた。
あれは一体、なんだったのだろうか。
それに、珍しく今日は涙も流していなかった。
でも……何か忘れてはいけないような……
「……まぁ、どうせただの夢だもんな」
俺は赤いパーカーを着て、その上にブレザーを着ると、鏡で自分の姿を確認した。
「よし、決まってるな」
机の上に置いてあるスクールバッグを掴み、部屋から出て行き、一階のリビングへと向かった。
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赤猫(プロフ) - くろーさぎさん» はい、ありがとうございます！これからも頑張ってきます！ (2019年7月24日 7時) (
レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - 失礼致します！とても面白いです！！個人的に木下さんが好きです……�兇盍萃イ辰堂爾気ぁ� (2019年7月24日 7時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
赤猫(プロフ) - riiuさん» いいですよ！ぜひぜひ作ってください！ (2019年6月17日 20時) (レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 真冬ちゃん本当すこ……あ、お願いがあるんですが…この作品のスピンオフ的な立ち位置でComitemという作品を作りたいのですが…よろしいですか？ (2019年6月17日 19時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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