第4話 ページ5
「Aのご飯めっちゃおいしいじゃん！！」
「うれしい限りです」
坂田さんたちが私の料理を食べながら笑顔でこちらを見ます。
あぁ、もう死ねる。いい人生だったよ、私。
天月さんが食べ終わった後に、真冬様にこう尋ねました。
「まふまふ、ばらして大丈夫なの？拡散とかされたら終わりじゃん」
「あーそれは・・・」
「それに関しては、ひとつ。私たち家政婦には、守秘義務というものがございます。自分のご主人様、つまり真冬様が不利益になる情報は、一切口外しないというルールです。ですから、そこは、安心されて、大丈夫でございます」
私は、みなさんに向かって、真剣な顔つきでお答えします。
「それじゃ、安心だな」
「いい、家政婦見つけたな」
私の真意が伝わったのかみなさん安心されました。
てか、普通に考えて、推しが嫌だって言ってるのにするわけないしね。
******************************************************
「それじゃ、また遊びに来るわ、Aのご飯食べに」
「またな」
「はい、じゃぁね」
うらさんたちが、去って行った家に静寂が訪れる。
「お茶でも飲みながら、話そうか」
「お茶は何にされますか？」
「いつもので」
「かしこまりました」
真冬様用のお茶と私の紅茶をお盆にのせ、真冬様がいるリビングへと向かう。
真冬様の前にお茶を置いて、私は、向かいに座った。
「あのさ、俺の職業のことなんだけどね、」
「はい」
「さっきも話した通り、歌い手のまふまふとして活動してる。もしかしたら、そのせいでAに危害が加わるかもしれない。それでも、いい？」
「真冬様、私は、真冬様の家政婦です。ご主人様に危害が加わりそうなときにお守りするのも仕事です。お傍にお仕えしなければ守れませんよ？」
「そっか、ありがとう」
リビングに緊張の解けたやわらかい空気が流れます。
「そういえば、さっき・・・」
「はい」
「俺のこと最推しって言ってたよね、俺のこと好きなの？」
「んっご！！ごほっ」
唐突な質問に、飲んでいたお茶がへんなところに入って行った。
胸をトントンして、落ち着かせてから、真冬様の質問に答える。
「す、好きです・・・」
その言葉を口にするのは少しどころか、かなり照れる。
今のわたしの顔はゆでダコのようになっているだろう。
「あーもう、可愛い〜！」
真冬様がそう叫びながら、私が座っているところまで来てぎゅーっと抱きついた。
あぁ、何この職場、神なんだけど！！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 234人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月影 うるか(プロフ) - まりーさん» ご馳走って言葉がもう…ありがとうございます！それだけで嬉しいw更新はやめのできるようがんばります！ (2020年3月15日 20時) (
レス) id: 43e2ad141c (このIDを非表示/違反報告)
まりー - 夢主メイド辞めないよね....?いや辞めるっていう展開もありがとうございますご馳走ですなんだけど........めっちゃ続き気になります更新頑張ってください!! (2020年3月15日 19時) (レス) id: 6004781fa4 (このIDを非表示/違反報告)
時藤 うるか(プロフ) - 優人さん» わぁ！？見つけてくださりありがとうございます！！更新頑張ります！！ (2020年2月25日 12時) (レス) id: 43e2ad141c (このIDを非表示/違反報告)
優人(プロフ) - Twitter見ていつも読んでみたいな~って思ってたんやけど、巡り会えちゃいました！！更新頑張ってください (2020年2月24日 17時) (レス) id: 0718ecff1c (このIDを非表示/違反報告)
時藤 うるか(プロフ) - まりーさん» ありがとうございます！！そう言っていただけることが何よりの更新のg動力となります！！ (2020年2月21日 22時) (レス) id: 43e2ad141c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月影 うるか | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/uruka_ura
作成日時：2019年3月7日 17時
