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彼らと出逢ったあの日から私は彼らの音楽を聴くために屋上に行くことが日課となった。
彼らと出逢って世界が変わった。世界が変わると不思議なことに自分自身も変わった。
欲しくても手に入らなかった友達も前の私では考えられないくらいにできた。
彼らと出逢って沢山の幸せを得ることができた。日に日にその幸せは大きくなっていった。
でも、そんな幸せは長くは続かなかった。
彼らと出逢って5ヶ月後の1月。私はただ事ではないくらい異常なくらいの体調の悪さを感じ、
病院へ行った。
診断結果は、、、
__________膵臓癌。余命半年。
いきなり何の予告もなしに医師に突如告白された余命宣告。
私は突然の告白に理解ができず、呆然としていた。
もしかしたらなんらかのドッキリなんじゃないかと疑った。けれど、何度聞いても結果は同じ。
やっとのことで理解をすると、熱いものが頬を伝う。
「私、、、死んじゃうんだ、。半年後にはみんなに会えなくなっちゃうんだ。」
彼らと過ごす時間。長いようで短い残りの半年。
私は彼らとどう接したらよいのか分からず、彼らを避けるようになってしまった。
「ごめんね、、みんな。」
そう彼らを避けるたびに彼らの背中に向かって呟いていた。
届くはずのない声。届かないと思っていた声。
そんな声が彼らに聞こえていたなんて思ってもいなかった。
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作者名:mさん。 | 作成日時:2021年11月26日 12時