7 sideＩ ページ7
.
夜中の人がまばらのコンビニ。
店内の照明が眩しくて瞬きをして、一直線にアイスコーナーに向かう背中を追いかける。
酔った時は甘いものが欲しくなるらしい。
そんな君のお気に入りはもちもちのアイス。
「ねぇ一個ずつ半分こしようよ。」
『えぇ、もうお腹いっぱいだよ。』
「じゃあ1人で全部食べちゃうよ。
あとで欲しいって言ったってあげないんだからね。」
やけに饒舌なのは、まだ酔いが覚めてない証。
『わかったから早く帰るよ。もう。』
手に取った500mlの水とスポーツドリンク。
手が掛かる子だから、面倒だ。
なんて、行動と感情を直線距離で結べたらどんなに楽だろうか。
実際は逆だ。
手が掛かる子だから、可愛い。
だけどきっと理屈で説明できないものばかりだから人は人を愛おしいと思うのだろう。
君を誰にも触れさせたくない。
本当はずっと閉じ込めておきたいくらいだ。
そんなことなんて知らない君は、
相変わらず変に上機嫌で俺の左腕を捕まえる。
捕まえておきたいのは俺の方。
ねぇ、深澤さんのところになんて行かないで。絶対に。
コンビニを出て家路を急ぐ後ろ姿に、
むせかえるほど暑かったあの夏の帰り道を思い出す。
振り向いた君に羽が生えてしまわないように、
難しいことを全部投げ出すみたいにキスをした。
潤んだ瞳がやけに扇情的で、胸が痛んだ。
続く
お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←6 sideＩ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 269人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
aco(プロフ) - にゃお。さん！ご無沙汰してます！読みながら涙が出ます！めっちゃ照！ってなりました！いつもありがとうございます。 (2月7日 15時) (
レス) @page7 id: 9f4d456f90 (このIDを非表示/違反報告)
fk(プロフ) - にゃお。様！！ 通知が来ていてとっても嬉しかったです！また続き楽しみにしてます！ (2月7日 2時) (レス) @page7 id: 2581a1f88c (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - にゃお。様お久しぶりです！またお会いできて嬉しいです！今回もとっても気になる展開で続きを楽しみにしてます！ (2月6日 22時) (レス) id: d89f88395a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にゃお。
| 作成日時：2024年2月6日 17時
