世界に見捨てられた人間7 (ページ17)

今日:18 hit、昨日:0 hit、合計:8,091 hit

危機ページ17

脹相「赤血操術血星磊(けっせいせき)」

虎杖「(油断した！！もう飛び道具はないと！！
何だ！？どこをやられた！？前に腹に穴を空けられた時とは違う！！壊れちゃいけない臓器(ところ)が壊れた！！
負ける…)」
脹相の猛勢の前に、虎杖は、人間にとっての極地を思い浮かべる。

虎杖「(死―――理解した俺の役割…恐怖を呪力へ変え雑念を振り払う
伏黒が、釘崎が、ナナミンが…先輩達も、皆…ここを通って五条先生の所へ行ける様…死んでもコイツを戦闘不能にする)」
虎杖は決意しながら、ゴポッと少し血を吐く。

虎杖「(五条先生を助けるのは俺じゃなくていい)」

脹相「(三発だ…たったの三発ガードしたものを除いて俺が喰らった虎杖の打撃…それがここまで……！！血星磊(けっせいせき)は硬度だけ、穿血(せんけつ)程もの速度も威力も無い…不意打ちでなければ貫通させることなど出来なかっただろう)」

赤血操術は通常血星磊(けっせいせき)のように血を凝固させない。血刃(けつじん)も輪郭を定め、血液を高速で回すことで殺傷力を高める。
赤血操術の術師といえど、全ての血管に意識が届くわけではない
血液を強く凝固させると突発的な血栓症のリスクを抱えることになる。

脹相「来い」

虎杖悠仁というリスクの方が遙かに大きいと脹相は判断した

虎杖は脹相の攻撃を読んでいく。
虎杖「(右…足！)」
その後にすぐさまトイレの中に隠れる。

脹相「……！？？(今更隠れた所でこんな壁――)」
脹相の予想に反して、虎杖は中からトイレのドアを蹴り破り、脹相に当てる。

虎杖「(まだだ！！崩した！！俺は初手以外左の拳を使ってない…もう使えないって思ってるだろ…！だから右を囮にしたこの一撃は…入る！！)」
だが_____

虎杖「(―――何だ？今の手応えは…)」
脹相の攻撃が、虎杖の身体の骨をボギュと折った。

虎杖は倒れ込む。

脹相「残念だったな。…まだ息があるな。あの世で、弟達に詫びろ。」

宿儺「下らん。この程度の下奴(かど)に負けるとは」

脹相「……？ああぁあ”？何だ？」
脹相が座り込む。

突如脹相の脳内に溢れ出した〈存在しない記憶〉

虎杖「ほら兄ちゃんも！！」

脹相「どういうことだ？なんでオマエが…ありえん… 何…故」

？？？「いた…… 生きてるよね？」

？？？「うん」

その後に、2人の少女達が、虎杖の前に現れる。

？？？「始めるよ」