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笑うこと ページ18

後ろには部下達が言っていた司令官の男が立っていた。








貴女「有難う御座います・・・でも今笑いましたよね」









酷いですと少女は男を(ーωー)ジトーっと見る









男「ふっ、それは失礼した。貴殿の身長では大変であろう…手伝う」








貴女「嫌味ですか、ムス)…お願いします」






手分けして洗濯物を干していく





男「・・・・・貴殿は」






貴女「?」







男「何故我等を助けたのだ?・・・




貴殿は分かっている筈だ、我等は全てを失い、何も持っていない





何も返すことができない





貴殿には何のメリットも得られぬ






其れなのに…何故助けた」








虚ろな…絶望の色を宿す男







そんな男を少女は真っ直ぐに見つめ…微笑んだ。







貴女「人を助けるのに理由が要りますか?」







男「!!」








貴女「それに私はメリットとか、見返りが欲しくて助けた訳じゃありません。




お客様や他の方達は私の料理を美味しいと言ってくれました。




今だって私の為に手伝ってくれています




私はそれだけで十分満足なんです」







男「・・・・」







洗濯物は干し終わり





それは風に靡く






貴女「お散歩でもしましょうか。今から行けば良いものが見られますよ」









少女は男の手を引いて歩く。









それを店の窓から見ていた部下達は微笑ましそうに見守っていた。








着いた場所は別の丘の上だった









時間は瞬く間に過ぎて黄昏時になり、海と空が夕焼けの名残りを表していた。








男も感嘆の声を漏らし、少女も気持ち良さそうに深呼吸をする。







まるで夕日の光を体に取り込むような






淡く、光に溶けてしまうのではないか・・・と






そう思った男は気付いたら少女の手を掴んでいた







貴女「どうしました?」






男「あ、いや、その嫌でなければ貴殿の眼を見せてはくれないか・・?」






慌てて手を離すと咄嗟に誤魔化すが、その問いは少女の表情を少し曇らせた。





貴女「少しだけなら・・・」





恐る恐る開眼された瞳を見た時
男は目を見開き固まった。






太陽の如く光輝く金色の瞳








月光を凝縮したような白銀の瞳








男「(最初もそうだったが何と美しい娘だ・・・まるで女神、ソールとルーナを掛け合わせたかのようだ)」








王の色を持つ髪、金と銀の瞳、そしてあどけなさの中にある可憐な少女に男は再び魅せられていたのだ

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マッキー(プロフ) - 続き楽しみにしてます!! (2018年12月8日 22時) (レス) id: 0346650c4f (このIDを非表示/違反報告)
ウィル - 初コメ失礼します!この小説のおかげで黒の時代の良さを知ることが出来ました これからも更新 楽しみにしています!頑張ってください! (2018年7月31日 1時) (レス) id: dbdccbb925 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - これからの投稿を楽しみにしています (2018年7月6日 21時) (レス) id: d89e7bb0b2 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜(プロフ) - こういう逆ハーもの大好きです!更新頑張ってください! (2018年7月5日 14時) (レス) id: 39ef03ba98 (このIDを非表示/違反報告)
- こういったお話大好きなのですが最近めっきり見かけなくなってて。とても癒されました。サラサラさんのご負担にならないようでしたら是非続きを読みたいです。応援しております。 (2018年5月16日 6時) (レス) id: b90d2a0275 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サラサラ | 作成日時:2018年2月23日 1時

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